車検で入ってきたCR-Vです。
11万キロ走行していたが、タイミングベルトを交換していなかったので
交換することにしました
作業は以前ステップワゴンのRF2のタイミングベルト交換とほぼ同じでした。
撮った画像が少なかったので、RF2の時の画像と一緒にご覧ください。
今回行ったメニューは
タイミングベルト交換。
テンショナー交換
クランクオイルシール交換
カムオイルシール交換
ヘッドカバーパッキン交換
ウオーターポンプ交換
エンジンマウント交換
まぁ車検メニューはそのほかにもたくさんあったけど
タイミングベルトだけをレポートします。
CR-Vタイミングベルト交換リポートです。
まずはクーラントをラジエターから抜きます。
※画像にはステップワゴンRF2のタイミングベルト交換の写真が多数含まれています。
エンジンレイアウト、作業がほぼ同じため細くとしてCR-Vの画像を盛り込んでおきますがご了承ください。
この時代のホンダ車は助手席側にエンジン、運転席がわにミッションが搭載されています。
そして、エンジンが左回転をしているんですよ。
これはポイント
クーラントを抜きつつ、オルタネーター、エアコン、パワステベルトを外します。
ちょっとやりにくいのがエアコンベルトね。テンショナーのアジャストボルトがたしか7か8mm。
しかも相当下の方にあるんですよ。
とどめは12mmのまわりどめのネジまでついて。
オルタネーターとパワステはテンショナーはなくて、補記類自体でベルトを張っているタイプで、アジャスターもついていなく、タイヤレバーで補記類を移動させるタイプです。
補記類3本を外したら
写真の左上に見えているのがエンジンマウントその1ですが、これは確かエアコンベルトを外す前に外してやらないとエアコンベルトが外れてきません。
で、このマウントも大体がぶっちぎれているので新品を用意しておきましょう。
ヘッドカバーを外さないとカムのスプロケットが見えないのです。
なのでヘッドカバーのパッキンも新品にしてしまうのがいいよ。
そして、エンジンマウントその2を外します。
これは
ボディとエンジンをつないでいるマウントです。
これをはずすとエンジンが一気に傾きます。
オイルパンの下にでも当て木を添えて、ジャッキでエンジンを押さえておきつつエンジンマウントを落とします。
マウントが外れたら、ジャッキを静かに落としていけば、エンジンが下のほうまで下がってきます。
そしてクランクのプーリーのネジを外します。
19mmですが、締め付けトルクが18kgを超えるため、相当なパワーがないと外せません。
KTCなどから出ているSSTを買わないとインパクトナシじゃ無理かもしれない。
普通のインパクトでもなかなか外れないからね。
大型用のインパクトでようやく外れるネジ。
あと注意して欲しいのはクランクのキーが落っこちてくるのでなくさないこと
これでタイミングベルトカバーを外せば、タイミングベルトとご対面。
1番を圧縮上死点にあわせてテンショナーのネジを緩めて、タイミングベルトを取り外します。
DOHCなのでベルトを外すとカム同士がバルブスプリングなどの力により動いてしまうのでMHOはカムロックツールがないのでタイラップでぎちぎちと締めておきます。
エンジンへつけます
カムシャフトのオイルシールからオイルが漏れていたので交換します。
クランクシャフトを90度回転させて、上死点からピストンを全て下げます。
これでカムがくるっと回ってしまってもバルブはつかないからね。
この状態で、カムシャフトの6角部分をモンキーで押さえながら12mmのカムスプロケットのネジを2本外します。
そしてタイミングベルトカバーの裏側も外します
オイルが漏れて曲がっていたのでカバーとパッキンも交換。
こじって外すよりもカムキャップを外してオイルシールを打ち換えたほうがめちゃくちゃラク。
カムキャップを外します。
方向性などを覚えておいて
オイルシールをつけたら、カムキャップのカムと接触する部分にオイルを塗布して
カムキャップを取り付けます。
必ずトルクレンチを使いましょう。
カムキャップの締め付けは1kgの力です。
これでタイミングベルトカバーを交換して、カムスプロケットを取り付けます。
カムスプロケットのネジを3,5kgの力で締め付けます。
カムシャフトをモンキーでおさえておいて締めるのでクランクのオイルシールはこじって外して打ち付けて交換ね。
クランクのスプロケットの左赤丸を上死点マークに持っていけばピストンは第一シリンダーが圧縮上死点になります。
カムスプロケットを外す際、バルブスプリングの抵抗でカムがまわってしまうことがあるので、念を入れてクランクを90度まわしておくのです。
そうするとピストントップの位置がさがって、バルブがピストンと接触しない位置になるからね。
新しいタイミングベルトをペーパークリップでカムにつけておきます
タイミングベルトをかけたらテンショナーのネジをとりあえず仮止めします。そして
エンジンが左回転。ペーパークリップを外してクランクを2回転左へ回します。途中ひっかかりがないか確認
この状態で更に3山先へ左へ回します。
そこでテンショナーのネジを一度緩めて適正な張りを与えてあげてテンショナーを確か5、3kgくらいの力で締めます。
意外にもカムスプロケットよりもテンショナーの締め付けトルクのほうが大きいんだよね。
あとは元に戻す
原液2リットルで、水を足して5リットルこれを入れて足りない分をまた割って足す
交換したパーツ類
エンジンをかけて、ヒーターがきくかどうか点検。
ヒーターが効いて、水温が安定して水漏れがなければエンジンを止めて、冷めたころにまたクーラントを補充。で完了。
気をつける点は、エンジンが左回転であるということ、
クランクシャフトのプーリーのネジは相当なトルクで締め付けないといけないということ、タイミングベルトカバーをつけるとき、マウントとの境目のパッキンゴムをめくれないよう装着するということ
くらいでしょうか?バランサーシャフトがついていないタイプなので交換自体は比較的簡単です。
最後にクランクシャフトのネジを18kgの力で締め付けます。
ミッション側の鉄のカバーを外すとリングギヤが見えるので、リングギヤに周り止めのドライバーなどを突っ込んでエンジンをロック。
トルクレンチで確実に締め付けてください。
以上がCR-Vのタイミングベルト交換でした。
この記事は10年以上前に製作したものの再掲になります。正確な整備数値などではない可能性もあるのでご注意ください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。