新人整備士達が求められる技術

うちの会社にも社会人1年目の整備士にまだなっていない整備士が入社してきました。整備士の資格は4月1日時点では合否がわからないためです。

そんな新整備士達にとって、求められる技術ってなんなのかを考えてみました。

今の新車の大半はタイミングチェーンです。そして駆動方式はCVTとATが8割くらいを占めてきます。なので、二大重整備と呼ばれるタイミングベルトの交換作業とクラッチオーバーホール作業がかなりなくなってきているわけです。

タイミングベルトもSOHCからDOHC。そして水平対向やV6、V8などでまた難易度も変わってきます。クラッチもそうですね。通常の縦置きエンジンなら大したことないですが、横置きエンジンで、クリアランスがないエンジンは大変。エンジンを降ろさないといけなくなります。

僕もタイミングベルトは1MZとスバルの水平対向。日産のRB、ホンダのF23A、マツダのSKF2Mあたりでなかなか苦戦を強いられました。一度やってしまうと二度目は簡単なんですけどね。

クラッチも最大のでかさで3トントラックのキャンターまでですね。あとは横置きだったり縦置きだったり結構な車種をやらせてもらいました。

こういう重整備をやらせてもらうと、分解に対して免疫がつきます。重整備が怖くなくなり、整備士ならワクワクしてきます。だけどこういったことが起こり得なくなってくるわけですね。

じゃあこれからの新人整備士に求められてくることっていうと、やはりOBD2の使い方が一番になってくるんじゃないですかね。OBD2も使えない人だと宝の持ち腐れになってします。

エンジンチェックランプが点灯した時に、ただ故障コードを読み出すだけではダメです。そこまでの機能しかなければしょうがないんですけど。

今OBD2って進化をしていて、故障した時のパラメーターを記憶しているんですよ。そのパラメーターを読み取れる力をもたないといけない。水温が何度で車速が何キロ。そんなときここのセンサーはこのくらいの数値を表示しているはず。そうなると異常をきたしているセンサーはどれか?

ではそのセンサーが異常なのか?それともそれに付随するものなのか?と、少しずつ絞っていくわけです。当然配線図も追えないとダメだしオシロスコープも使えないとダメ。

ハイブリッドや電気自動車の整備がおそらく半分くらいになってくるでしょうから、そういうツールをうまく使えるようになること。これがメインに必要とされてくる部分だと思いますね。

研修会などがあれば進んで行ったほうがいい。他の整備士と意見を交えることはかなり刺激になるし、情報交換もできますから。

新人整備士に求められる技術は随分と変わってきてしまいましたが、せっかくこの業界に入ったからには楽しんでもらいたいですね

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