カローラに乗っている人から、エアコンが効かないという相談をうけました。
どこかの車屋さんでざっと見てもらって、言われたのは、エアコンスイッチを入れてもマグネットクラッチがONになるカチッという音が聞こえないから、コンプレッサじゃないかと。
カチッと言わないからコンプレッサがおかしいねって。言われてきたようです。
とりあえずざっと見てみることに。
まずは症状を確認してみました。エアコンスイッチを入れて風を出すと確かにほぼ全く効いていません。生ぬるい風が出るだけです。
ゲージマニホールドを繋いでみると、低圧が下がってきません。
確かにコンプレッサがダメになっているようです。
が、どこかの車屋さんがいっていたマグネットクラッチのONする音が聞こえない。というのはちょっと違いました。
この車のコンプレッサはクラッチレスタイプでした。
マグネットクラッチが付いてないのです。
どういうことかというと、仕組みがちがいます。従来のエアコンコンプレッサっていうのは室内の温度などを検知してONにしたりOFFにしたり制御しています。
この年代のトヨタ車に採用されていたのはクラッチレスタイプで、冷媒の負荷に応じてコンプレッサの容量を変えています。
なので、常にコンプレッサはONに駆動させられているんです。カチカチ言わないのは仕組みが違うから。
コンプレッサが壊れているということは当てたけど、クラッチレスを知らなかったのか?説明するのが面倒だったのか?そこはわかりません。
なんでコンプレッサがダメになったのかっていうと、やはりガスリークですね。ガスが抜けて一緒にコンプレッサオイルも抜けてしまい、焼きついてしまったと。
では、どこが一番ガス漏れをしているのか?確認したらどうやらエバポレーターのようです。
配管を一部外して鉄粉の状況を確認したら、鉄粉はそこまで確認できなかったので、コンプレッサ、コンデンサ、エバポレーター、エキパンあたりを交換すれば治るかなと。
エバポレーターを交換するにはダッシュボードを外さないとダメなようで、指数が4.3時間。コンプレッサ交換で2.5時間。
工賃と部品代を計算してくと20万円オーバーとなりそうです。お客さんは一時迷いつつも、修理を希望されました。
20万って相当な金額ですけど、エアコン修理あるあるな金額です。
家庭用エアコンもいいものを買えてしまうくらいの金額ですよね・・・。
そう考えると車の部品って高いですよね。家のエアコンってそこまで壊れないですもんね。
たまにはエアコンリフレッシュで、いいコンプレッサオイルに入れ替えてあげるのもいいと思います。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。