車検をしていると、下回り洗浄の時によく目に付くことがある。
それはショックアブソーバーからのオイル漏れだ。ショックアブソーバーから漏れたオイルはショックにへばりつき、そこに更に泥が付着していることが多い。
もうショックはスカスカで抜けてしまっている状態だ。
これを踏まえて、テスト走行をすると、やはりスプリングの動きが収まらない。
全然減衰されていないのが良く分かる。
オーナーにそのことを伝えて、修理するかどうかを聞いてみると
大体がこういう答えが返ってくる
「ええっ?別に不具合は感じていないからそのままで良いよ」
毎日毎日その状態に乗り続けていることで、不良ということに気づかなくなっているのだろう。
明らかにボヨンボヨンするんですが、交換は見送る。
ショックアブソーバーは4本全て交換すると相当な金額になる。
部品代だけでも5万円は超えてくる。それに工賃を合わせると、下手すれば10万円コースだ。
しかも本人には自覚症状がないため交換は見送ると。
僕も今まで会社に入った中でショックを交換した経験は10回くらいかもしれない。
その殆どが会社の車で、オーナーカーでの交換は異音がするという依頼で交換になった。
ショックアブソーバーがへたっている車に新品のアブソーバーをおごると乗り心地はかなりしゃきっとする。しかし、それを実践する人は少ないのが現実。
特にストラットサスの場合はアッパーマウントも新品に交換することをお勧めします。
乗り心地が良くなれば車もいとおしくなってきますから
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
昔、専門学校に通っている時のシャシの授業で習ったことを今でもよく覚えています。
その時はビデオを見る授業だったんですが、ショックアブソーバー構造と性能のような感じだったと思います。
劣化による乗り心地云々、車体の異音になる原因なのはもちろんわかっていましたが、バネの動きを抑えられなくなると制動距離が延びることにビックリしました。
特にリア。ある一定のスピードから一気にブレーキを踏むと、前のめりなりエンジンの荷重がかかるフロントは思いっきり沈み込むのでまだしも、リアは持ち上がってバネの伸び縮みが収まるまで進んでしまってました。
ものすごく重要な部品だと思いますが、病気と同じで症状が出なければ健康だと誰しもが思うのと同じことだと思います。
判断は全て本人次第。アドバイスをどう捉えるかも本人次第だと思っています。
ショックアブソーバーを交換するとお金は結構かかりますからね。
なかなか交換に踏み切れない人も多いんじゃないですかね。