この前、スカイライン400RのNISMOについて調べていたら、気がついたことがあったので考えてみます。
400RのNISMOバージョンは、エンジンをさらに強烈にセットしてあって、使用燃料がオクタン価100のハイオクで指定されています。
が、今の時代って石油大手元売から販売されているハイオクについて言えば、オクタン価を公表しておらずブラックボックス化されています。
GRヤリスは粗悪なハイオクを入れるとノック補正値という数値がさがっていき、エンジンをセーブするように制御が入ります。
こういったチューニング界隈から、今のハイオクってちょっとおかしくないかって声が出始めています。
そもそも400RNISMOのオクタン価100を担保してくれるスタンドって、あるのかどうかと。
話は変わって、GT-Rもオクタン価100以上のハイオク指定になっています。
以下、GT-Rの説明書に記載されている文書です。
指定以外の燃料は補給しないでください。 超高性能エンジンのため、オクタン価100以上の無鉛プレミアムガソリンをお使いください。オクタン価99以下の無鉛プレミアムガソリンを使用すると、エンジン出力低下などの現象が発生することがあります。 オクタン価96以下のガソリンや軽油、 有鉛ガソリン、粗悪な燃料(高濃度アルコール含有燃料など)を使用するとエンジンを破損するおそれがあります。(レギュラーガソリンのオクタン価は91程 度です。) 1,100℃以上の超高温燃焼となり、プラ グが溶損したり、シリンダーやヘッドに ダメージを与えます。また、ガソリン残量が少ない状態で水抜き剤を入れても、 同様の現象が起こるので行わないでください
GT-Rの説明書より引用
つまりリミットは96オクタンになります。これを下回るとエンジンが壊れる可能性がでると。
最後にガソリン残量が少ない状態で水抜き剤を入れても同様の現象が起こる。
と書いてあります。
水抜き剤など、添加剤は燃料満タン時に入れること
大体この手のケミカルの注意書きにも書いてありますが、水抜き剤や燃料添加剤って、基本的に燃料が満タンの時に入れること。
イメージ的に、燃料が減ってる状態で入れた方が、濃い状態でエンジンに届くため、より効果がでるんじゃないかという錯覚に陥りがちです。
ですが、それは逆効果です。
GT-Rの説明書に書いてある通りで、例えば燃料マークが点灯しているような状態で、燃料添加剤を入れると燃料の方が希釈されてしまう。
つまり、オクタン価が下がるということを懸念しています。
今のガソリンスタンドって、ハイオクのオクタン価がどの程度が分かりません。
そんな中に水抜き剤を入れて希釈しようものなら、エンジンを壊しかねないということです。
少量のケミカルでそこまで希釈されるのかって?逆にオクタン価ブースターというケミカルも、少量でオクタン価を底上げしています。
少量であっても、エンジンに与えるダメージは計り知れないので注意が必要です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。