以前も提言したことがあったんですけど、今回改めて法定点検の重要性について書いてみたいと思います。
法定点検というのは、車検と車検の間にある点検です。乗用車なら1年点検とか12ヶ月点検と呼ばれるもの。
貨物車は法定6ヶ月点検。事業用のトラックなどは法定3ヶ月点検になります。
車検は必ずやらないと、車に乗れなくなるのでほとんどの車両は実施します。中には確信犯的にそのまま乗ってしまってる人もいますけど。
この法定点検は、実施してなくても罰則が厳密に決まっていないので、そんなところにお金をかけられないとやってない人が多数います。
個人ならそこまで問題にならないかもしれないですが、法人だともう少し危機感をもったほうがいいんじゃないかなと。
例えばこちらの車、車検から車検の間、ほぼノーメンテナンス。整備工場側から法定点検の重要性を説明して、入庫してもらおうとしても聞く耳を持ってもらえませんでした。
しかし、案の定車検前に故障してしまった。その故障が、点検をやっていれば防げるものなんです。
点検で防げる故障で事故を起こしたら、そこを突かれる
今のSNS時代、企業側に不備があると個人から炎上にもっていかれることがあります。
もちろんその逆もありますけど。内容が、悪気はなくても悪質だと社会的な信用に関わってきます。
この車は異音がするということで、車検前に入庫したんですが、電話を受けた時にブレーキパッドが終わったんだろうなってわかってました。
この事業者の使い方だと、車検から車検までノーメンテナンスではのりきれません。それを説明して点検に出してくれと言っていたんです。
しかし、点検には入庫せず案の定この状態。
ブレーキパッドが減って、キャリパーブラケットから脱落しています。
一歩間違えば大事故案件です。
点検をやっていればその時点でブレーキパッドを交換していたので、こうはなりませんでした。
万が一走行中にブレーキパッドが脱落して、それが原因で事故が発生したらどうなるか?
突然ブレーキが効かなくなりました!とドライバーさんは言うでしょう。
そして事故見聞をして車両を確認するとパッドがない。整備不良か?と。
整備ミスではなくて整備不良です。点検や車検の時期を確認すると、法定点検を受けてないですねとなります。
法定点検を受けていれば、ブレーキパッドを交換して事故にはならなかったはず。おそらく被害者がいれば、怒ってSNSにこの事案をあげる可能性だってあります。
こうなれば、この事業者の社会的信用は失墜してしまう。こういう事が起こり得る時代だから、特に法人車両は点検をお願いしています。
でも当事者意識が低いのか、点検しない車両が多いんですよね。
いざ事故が発生した時に、原因を追及されて困るのは自分たちになるので、改めて会社など法人車両は必ず法定点検を実施してください。
公用車の車検が切れて乗っていたなんて言うのはもはや論外です。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。