リコールなどで、ディーラーに行くと車両引渡しの間ショールームで待つことがあります。
その際、POPやら何やらを見て参考にしたりしていますが、気になるのがオイル交換について。
今、国産車のメーカー指定オイル交換距離って、15000km又は1年と設定している車が多いです。
軽自動車は除きます。
ディーラーなどではオイル会員やオイルキープといった、オイル交換をお得にできるサービスがラインナップされていることが多いです。
それらのPOPをみてみると、オイル交換は5000km又は6ヶ月を推奨しているところが多い。
メーカー指定の15000kmに対して3分の1である5000kmという数字は、一体どこからきているものか?
オイルを売りたいのと、15000kmまでは使って欲しくないという事
それではと、ディーラーに勤めてる知人にその理由を聞いてみました。
返答はとてもわかりやすく
1、オイルを売りたい
2、15000km交換はちょっとリスクが高い
この2つです。どこも同じ意見ですよね。今の時代、環境を軽視することはできません。しかしながら、企業として利益を追求しないといけない。
エンジンオイルの交換って、さほど時間もかからないし、飛び込みでこられても対応できないとちょっとまずい。
つまり、整備として季節問わずに売れるサービスになります。オイルで収益を上げるためにやることは2つ。
オイル交換のスパンを短く設定するということ。そしてある程度まとめて売るということ。これはオイル会員やオイルキープなどに当たりますね。
そして理由その2につながる本音が15000kmまでオイルを使い込まれたくないということなんです。
事実15000kmで1年という交換距離だとしても、最低限エンジンオイルの性能はキープできているとメーカーは想定しています。
しかし、それは短期間で走行距離を重ねる場合です。シビアコンディションの場合はこの半分の7500km又は6ヶ月ごとに一気に縮まります。
日本で車を使うと、結構多くの人がシビアコンディションに該当する使い方をしているんです。
以前海外の動画で、使い込まれたエンジンが壊れてしまったという動画がありました。その原因は、メーカー指定交換距離が長すぎるから。もう少し早めにオイル交換していれば、もっとエンジンは長持ちした。
というものが出ました。
メーカー指定のオイル交換では不完全!29万キロオーバーのエンジン内部
こちらがその記事をまとめたものです。
ディーラーとしては、整備の現場でいろんな使い方をされる車をみています。その中で、15000kmのオイル交換では遅いと踏んでいるわけです。
この意見には僕も賛成です。
さらにディーラーではメーカーの純正オイル以外のオイルも推しているところも興味深いです。
つまり純正オイル自体にも不満を持っていると、言い換えてもいいわけですね。
より高性能な化学合成油などをオイルキープにラインナップさせたりしてきていますから。
どうしても自動車メーカー推奨の15000kmでオイル交換を実施したいのなら、定期的にオイルの状態を確認することが大事です。
最低限量の確認ですね。量が減ってたら補充しないとダメです。15000kmも走ればある程度は燃えるだろうし、古くなってくれば滲んだり漏れたりしてきます。
そして、オイルに水やらガソリンやらが混入した形跡があれば、すぐに交換すること。潤滑能力が適正でなくなっています。
それを自分で判断できなければ、オイルを限界まで使うのはおすすめできません。
古くてオイルが漏れてきたエンジンにはパワーシールドが効きます。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。