スズキのエブリィにリコールがでました。
日産のクリッパー、マツダのスクラム、三菱のミニキャブ、それぞれOEMモデルも然りです。
これ、症状が出てしまうと車検に通らなくなる可能性があります。
ちょうどエブリィがあったので、現車を見て内容を確認します。
マニュアルエアコンのヒータユニットにおいて、吹出し口切替え機構の構造が不適切なため、高温条件下で吹出し口切替えダイヤルを素早く操作すると、内部部品が外れ、操作不能になる場合がある。そのため、デフロスタが使用できず、前面ガラスの視野を確保できなくなるおそれがある。
国土交通省HPより引用
簡単にいうと、フロントガラスの曇り止めのデフロスタが効かなくなるということです。
ちなみに、車検の時にデフロスタが作動しないと車検には受かりません。
つまり症状が進んでいる車は車検が通らなくなるということです。
不具合箇所はこちら。
マニュアルエアコンの風向切り替え部です。このダイヤルを回すと、ワイヤーを介して風向をガチャガチャと切り替えます。
これが、素早い動きをするとワイヤーが曲がってデフロスタが効かなくなると。
マニュアルエアコンあるあるのトラブルです。ワイヤーが曲がると、デフロスタのモードまで動かしてるつもりでも、動いていないというやつです。
灰色のワイヤーが白くて丸いリンケージにつながっているのがわかります。
あれがモードコントロールワイヤー。
今回のリコールでは、ちょっと調べたところプレートを取り付けて処置をするようです。
見るとヒーターユニットにL字型のアイボリー色したプレートが付いています。
これはすでに対策が施されている車両で、リコール該当車ではありません。
リコール該当車はこのプレートがないため、取り付ける作業になるようです。
もちろんその時にモードコントロールワイヤーが曲がってたら交換となります。
それほど緊急性の高いリコールではないので、とりあえずゆっくりと風向は切り替えて、車検時などに一緒にやってもらうでもアリだと思います。
すでにデフロスタが効かない車は、視界が確保できなくて危険なので早めにリコールを受けてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。