毎年のことながら、夏が来ると駆け込み修理が入ってくるのがエアコン。エアコンが故障している車で、応急処置として出来ることと言えばガスの補充。
エアコンガスはガソリンスタンドなどでもやってくれるため、効きが弱くなってきたな・・・。と、安易に補充しがちになります。
更には、DIYで補充が出来るキットも今は格安で買える時代。自分で補充する人も多いのではないかと。
エアコンガスについて、ちょっとだけ注意事項を書いてみたいと思います。
目次
ガスが減ってる車にガスを補充すると効きが戻る
まず、なんでガスを補充するといいのか?
車を構成しているエアコンシステムには、冷媒としてエアコンガスを使用しています。難しい仕組みは端折りますが、ガスが規定量入っていないと正常に機能しないから。
故障している車はパイピングやらエバポレーター、コンデンサ、コンプレッサなどからガス漏れを起こしていて量が少なくなっているからです。
冷媒であるガスが少なくなると、効きが当然悪くなるので、補充してあげることで効きが戻ります。
効きが弱くなってきたなというのは、もしかしたらガスが抜けているからで、補充をすれば確かに効きは戻るのです。
エアコンガスが抜けているという事は、オイルも抜けている
エアコンの修理ってまとまった金額が必要で、比較的高額になります。
パイプの交換でも1万円を軽く超えて、コンプレッサやエバポレーターを交換となると、10万円を超すこともあります。
まとまったお金が出ないから、とりあえず毎年シーズンにガスを補充して凌ぐ。
こういう人も多いです。ここで問題なのは、ガスが抜けているという事は、コンプレッサオイルも抜けているよということなんです。
DIYで簡易キットでのガスチャージだと、ガス代だけで1000円もかからないです。しかし、ガスだけの補充はコンプレッサを壊します。
エアコンコンプレッサのオイルは、ガスと一緒に封入するからです。
ガスが抜ける=オイルもオイルも抜けている。
エアコンガスを補充して凌ぐというのであれば、最低限コンプレッサオイルもいれてあげないと、コンプレッサが焼き付いてしまうということなんです。
うちの実家のロードスターもコンデンサからのガス漏れが発覚しています。とりあえずガスとオイルを毎年チャージして使っています。必ずオイルも一緒に封入しています。
エアコンガスっていうのは、入れすぎもよくないんです。入れすぎると圧力が高くなって、コンプレッサの駆動をカットする制御が入ります。
たくさん入れると、逆にエアコンが効かなくなってしまう。
そして、エアコンガスって、どの位入っているのかが分からない。規定量を入れるには、一度全部抜いて真空引きをして、チャージしないと駄目です。
DIYでエアコンガスを補充して使うのなら
・コンプレッサオイルもちゃんと入れる
・ガスを入れすぎない(ある程度効きが戻った時点でチャージをやめる)
ガスチャージはほぼ感覚による目分量になってきます。DIYで行う時は気を付けてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。