ダイハツのKFエンジンで、エンジン異音のトラブルがよく発生します。
そのほとんどがウォーターポンプからの異音で、車によっては保証延長がでているものもあります。
さらには、ウォーターポンプ自体も設計が見直されて、流通しているのは対策部品になっていたり。
そんな悪名高いKFエンジンのウォーターポンプですが、僕が乗っている車では12万kmを超えても異音もなければ水漏れも起こしていません。
しかし、ここから先はどうなるかわからないので、法定点検のタイミングで交換に踏み切りました。
アトレー S331Gのウォーターポンプ交換
アトレーのウォーターポンプ交換は3.5時間という整備指数が割り当てられています。
この指数で考えるとかなり大変な部類に入ってきますが、リフトアップさえできてしまえばそれほどでもありません。
DIYで出来なくもないですけど、やりにくいと思います。
まずは室内側の作業から。
オルタネーターベルトを外せるように、オルタネーターのアジャスターを緩めておきます。
続いてアンダーカバーを外します。
写真中央に見えるのがウォーターポンプです。
ベルトがかかっている状態で、ウォーターポンププーリーのネジ4本を緩めます。
ベルトを外しちゃうと抵抗がなくなるので外しずらくなります。4つある1つのネジにレンチを当てて、プーリーを回り止めしておいて3つのネジを緩める。
最後の1つはネジとプーリーの間にマイナスドライバーを差して回り止めをして外す。
テクニックがあれば、ベルトがかかってる状態で4つ緩めることが可能です。
ウォーターポンププーリーのネジを緩めたら、オルタネーターベルトとパワステベルトを外す。
冷却水も交換するので、ラジエターのドレンコックを緩めてクーラントを抜きます。
せっかくクーラントを交換するので、僕は一緒のタイミングでサーモスタットも交換することにしました。
これはまた後日の記事にします。
ベルトを外したら、ウォーターポンププーリーを外します。
これでウォーターポンプがむき出しになるので、ポンプを固定してあるネジを外します。
確か4本くらいありました。
ポンプを固定しているネジを外したら、ウォーターポンプを外します。
クーラントが出てくるので、注意しながら外してください。
ポンプは下へ抜いてきます。
ウォーターポンプが外れた状態です。
パッキンを外して、取り付け面を掃除しておきます。
ゴムパッキンなので作業性良いです。
そしこちらが新旧部品比較。
右側が新品の純正です。今回はあえて純正部品で買ってみました。
純正のウォーターポンプも対策部品へと変更になっていますので、プーリーも同時交換になります。
どこが違うのかっていうと、ポンプのシャフト径が太くなっているんです。
それに伴って、プーリのセンターの穴が拡大されています。
要するにベルトの張りすぎで壊れやすいプーリーのシャフトを太くして、張りの力に耐えられる構造になったという事ですね。
この前はベルトを調整すらしたことのない、キャストでポンプが壊れました。5万キロでした。
僕の車は12万キロも良く持ってくれたと思います。漏れもなかったからまだまだ大丈夫だと思いましたけど、車検までに漏れてくると面倒なので、点検時に予防で交換しました。
新品のパッキンを付けて、ポンプを組み込みます。
続いてプーリーを取り付け。
対策プーリーを取り付けます。ネジも交換になります。
プーリーとネジの間にマイナスドライバーを差し込んで回り止めとし、ネジを締めつけていきます。
ベルトをかける。
しばらく交換してなければ、ベルトも同時交換がいいと思います。
あとはクーラントをエア抜きしながら入れていきます。
ボンネットのコーションにエア抜き方法は書いてあります。
ラジエター側のコックを緩める。
エンジン側のエア抜きブリーダーを緩める。
あとは手順に従ってエア抜きをして終わり。
アトレーワゴン S331Gのウォーターポンプ交換でした。8万円で買ったアトレーワゴン、車検は2回通して、買った金額以上に整備代がかかってきましたね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。