うちのお客さんの中に、ものすごくオイル交換を重要視している人がいます。明らかにそこまでやらなくてもいいんじゃないかなっていうレベルです。
どの位の頻度でオイル交換に来るかというと、2000kmも走行していない時点です。期間にして3ヶ月以内くらいです。
では使い方はどうかというと、普通の街乗りだけです。
車種は軽自動車のNAです。ターボというわけでもありません。
過去に、エンジンに水をいれる検証もしてみました。
オイルの代わりにサラダ油をいれて実験したこともあります。
オイルにまつわる実験はいろいろと経験をしてきています。
オイル交換って、どんな影響が出るのか今一度考えてみます。
目次
オイル交換をし過ぎることのデメリットは何か?
エンジンオイルの交換をし過ぎることによるデメリットは何か?
これは簡単に2つ思い浮かびます。
1つはアルミ製のオイルパンの車の場合、ドレンボルトの脱着回数が増える為、ネジ山をなめるリスクが増えるという点。
特にちゃんとした技術で作業していないと陥りやすいです。確実にトルクレンチで締め付けているか?ドレンボルトを装着する前に、きちんとパーツクリーナーでネジ山を清掃しているか?
その回数が増えれば増えるほどリスクは増します。
実際に何台もドレンボルトの損傷を目撃しています。中にはトルクレンチでちゃんと締めていてもネジ山が駄目になった車も知っています。
続いてのデメリット。それはもちろんコスト面について。
オイルの性能はまだ使える中での交換です。
ランニングコストが単純に増えるということ。これもデメリットに入ります。
オイル交換のし過ぎはエンジンによくないことか?
それでは、エンジンオイルの交換をし過ぎることで、エンジンにどのような影響がでるのか?
リスクやコストの面でのデメリットは先に述べました。
しかし、性能面やエンジンを保護するという観点からはデメリットは一つもないと言えます。
オイル交換をし過ぎることで、エンジン自体に悪影響はありませんから。
例えば街乗りではなくて、サーキットランをした時など。終わった後にオイル交換を推奨されています。これは何故か?
普段の街乗りでは考えられない負荷がエンジンにかかっています。もちろんエンジンオイルの油温も通常以上にあがります。
油温は130度を超えると急激に性能が劣化します。ちゃんとしたオイルクーラーをつけて、油温を管理している車ならいざ知れず、冷却能力がノーマルのままの場合、サーキットを走った後にオイルが劣化しています。
その為、少しの距離しか走っていないとしてもオイル交換が必要になるのです。
普段の街乗りでは油温が130度超えることはまずありえません。それが起きるという事はどこか壊れていることを疑ったほうがいいです。
大切な車なら、オイル交換を頻繁にしたくなる気持ちもわかります。必要以上のオイル交換は、エンジンにとって必ずしもプラスにはなりません。もちろんマイナスでもありません。
環境問題を考えると、まだ使えるオイルを交換してしまうので、そういう側面でもデメリットになるのかなと。
愛情の裏返しですね。僕もバイクは頻繁にオイル交換をしてしまっています。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。