車の基本メンテナンスである、エンジンオイルの交換ですが、最近は非常に複雑になりつつあります。
オイルを交換したらやれリセットをしろ!オイルの量は絶対守れ!交換距離に来ていなくてもオイルを換えたらリセットしないと駄目などなど。
オイル交換1つ取ってみてもプロにお任せしないといけなくなりつつあります。
そこで、今回はオイル交換時にやってはいけないNG行為をまとめてみます。
目次
指定グレードよりも低いオイルを入れるのはNG!
オイル交換で最初に迷ってしまうのがオイル選び。特にDIYでオイル交換をしようとするのなら、それこそ星の数ほどあるんじゃないかっていうほどの、オイルの中から選ばないといけない。
オイルを選ぶ大前提として、指定グレードよりも低いグレードのオイルを入れるのは駄目だということ。
特に今のオイルは非常に細かい区分けになっています。SNグレードを使う車にSJといった昔のオイルを入れるのはご法度です。
最新のオイルにはタイミングチェーン保護の性能もあるため、気を付けないといけません。
指定粘度より著しく粘度を変更することは駄目
グレードの話と似通ってきますが、今度は粘度の話。
例えば昔のエンジンであれば5W-30などがスタンダードでした。指定オイルが5W-30と10W-30指定の車にそれ以下の粘度を入れるのもマズイ。
例えば0W-20などがそれにあたります。
エコオイルを入れると、燃費が良くなるんじゃないかなという好奇心で、それ以下の粘度にするのは良くありません。
理由はエンジンが設計されたときに、オイルのクリアランスもち密に計算されているからです。それより低い粘度のオイルを入れると油圧があがらないということも考えられます。
逆に粘度を硬いものに入れ替えるのもあまりよくないです。
基本は説明書に書かれている粘度を守ることが大切です。
DL-1など専用オイルを他のエンジンに入れないこと
ディーゼルエンジンは、ここ最近非常に排気ガスがクリーンになりました。これはコモンレールディーゼルとDPFというフィルタのおかげです。
コモンレールディーゼルエンジンには専用のエンジンオイルが必要になります。
DL-1やDH-2と呼ばれているものです。これらコモンレールディーゼルに、普通のディーゼルオイルを入れてしまうとDPFが詰まったりしてしまいます。
当然DL-1をガソリン車に入れるという事もだめです。
今のDL-1なら昔のディーゼルのCF-4の規格を持っているものもあります。DL-1を昔のディーゼルエンジンに入れることは、オイル缶に記載があれば問題ありません。
この辺も気を付けないといけないポイントです。
旧車に今の化学合成油を入れては駄目
続いてはクラシックカーのオイルです。
昭和に作られたような古い車はオイルに気を付けないといけません。いわゆるクラシックカーの区分に入る車はその当時のオイルをいれないとトラブルを起こします。
最新オイルの化学合成油を入れたりすると、オイルシールからオイルがもれてきたりします。
ポルシェなどではクラシックポルシェ用に専用オイルを復刻で作っています。
クラシックカーにはその当時のオイルを入れないといけないという事。
日産GT-R専用オイルなんて、強力に高級だから旧車にいれれば性能が上がる・・・。なんていうのは駄目なんです。
もちろん現代の技術でクラシックカー用に作られているオイルならば使うことが可能です。
銘柄の違うオイルを混ぜることはよくない
オイル交換をDIYでやっていると、どうしても余ったオイルがでてきたりします。それらを取っておいて、1回交換ができるだけの量を確保できた。
混ぜたオイルを使っても大丈夫か?ということ。
基本的にこれは駄目です。オイルの中には混ぜてもいいよという前提で作ってあるオイルが存在します。それ以外のオイルを混ぜるのであれば、駄目です。
全く同じオイルが余ったということならば、混ぜてしまっても構わないですけど、銘柄もグレードも粘度も違うようなオイルを混ぜることはエンジンにとっては良くありません。
以上、オイルにまつわるNG行為を書いてみました。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。