冬になると非常に多くなる出張原因として、車のエンジンがかからないというものがあります。
エンジンがかからない大半の理由はバッテリー上がり。外気温が下がることで、バッテリーの比重も落ちて昨日までかかっていたはずのエンジンが、朝になるとかからなくなる。
特に夜中から朝にかけて冷え込む日が危ないです。
エンジンを始動させるためには、セルモーターを回してクランキングしないといけません。クランキングが弱いと火が入る前にセルモーターが止まってしまう。
ここを改善させようとすると、バッテリー交換しか方法がなくなってきます。
そこで、せっかくバッテリーを交換するのならサイズアップしたらどうか?
バッテリーのサイズアップのメリットとデメリットを書いてみます。
目次
バッテリーのサイズアップの注意点
まず大原則としてバッテリーの交換についてです。
一般的JIS形式の場合、バッテリーは40B19Lといった表記があります。
まず最初の40という表記。こちらがバッテリーの性能ランクになります。
続いてアルファベットのB。これは短側面の大きさと端子の大きさ。アルファベットが進むほど端子が大きくなります。
19という数字はバッテリーの長さです。
最後にLというのは端子の向き。LかRがあります。
基本的に変更してもいいものが最初の性能ランクです。
40B19Lを34B19Lや60B19Lにしても大丈夫です。
40B19Lを55B24Lにしたいという場合は注意が必要です。と、いうのもバッテリーの大きさが変わってくる為、車に乗せられるかどうかが分からなくなる為。
車にはバッテリーを載せる寸法がある程度決まっています。そもそもその寸法を超えたバッテリーを積むことはできません。
バッテリーの容量をあげるのであれば、性能ランクの数字を大きくするということです。
40B19Lに60B24Lとかならなんとか装着できるものは多いですが、純正のバッテリーカバーなどはつけられなくなったりします。
40B19Lに55D23Lを載せることは無理です。そもそもがバッテリー端子の大きさが違うので、バッテリー端子をD用に交換しないと車に接続ができません。
バッテリー容量アップのメリットとデメリットは?
ここからが本題です。
バッテリーの容量アップのメリットとデメリットは何か?
まずメリットですが、やはり容量を上げるという事でエンジンの始動に強くなります。
サイズアップをしたバッテリーを付けると一発でわかりますが、セルモーターの回り方がものすごく力強くなる。容量をあげれば上げるほどこれは変わります。
そして、もちろんですが電装品などをたくさんつけていても問題なく電力を供給できるようになります。
昔あったんですが、外国車の電動パワステ搭載車で、バッテリーが空っぽの状態でエンジンを付け掛けした時の事。
カーブに差し掛かってハンドルを切った瞬間にエンジンが止まるんです。オルタネーターの発電量を上回る電力が使われるため。
その都度ブースターをつなげてエンジンを始動。カーブで止まる。ブースターで始動。そんなことを繰り返してようやく乗ってきたことがあります。
車の消費電力の方が容量を上回るとこのようなことになります。容量アップは電装系統すべてにゆとりを与えてくれます。
続いてはデメリット。デメリットの1つ目はやはり価格です。同じサイズのバッテリーよりも価格が高いです。
そして次なるデメリットは重量増です。どういうことか?
40B19Lは約10kg。
55B24Lは約13kg。
85D26Lは約20kg。
バッテリーはサイズが大きくなるほど重たくなります。レースに出ている車は軽量化が求められるので、バッテリーをあえて最小サイズにして搭載しているものもあります。
そこにきて5kgくらいの重量増であれば、それほど燃費に悪影響があるわけはないんですが、重さがデメリットになります。
特に、バッテリーホルダーはサイズが大きくなって重くなるほど緩みがちなので、定期的に増し締めなどの処置をする必要があります。
バッテリーが緩んでしまうと、最悪プラス端子がボディーショートを起こすことだって考えられます。
日常使いであれば容量アップはメリットの方が大きい
バッテリーの容量アップのメリットとデメリットを比較する場合、日常的な使い方であればメリットの方が勝っていると言えます。
やはりエンジン始動がラクチンになるということ。安定して電力を供給できるということは車にとってはメリット以外の何物でもありません。
古くなってきたバッテリーはあえて容量をあげてやることで、冬場のエンジンがかからないトラブルを回避できますのでお勧めです。
パナソニックのカオスって価格の割に高性能でお勧めできるバッテリーです。
僕がやってるYouTubeチャンネルでは、オイル交換にまつわることもたくさん実験しているのでよかったらチャンネル登録おねがいします。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。