車の車齢が上がってきたためか、今まで滅多に交換しなかったような部品が駄目になる事が増えてきました。
本日取り上げるのはラジエター。
ラジエターっていう部品は、車の部品の中では知られている方です。教習所で運行前点検時にラジエターキャップの取り扱いなどを習うからかもしれません。
このラジエターですが、基本的に予防整備をする部品でもありません。どちらかというと、クーラントを定期的に交換することと、ホース類を定期交換するくらいが一般です。
しかし、ある程度の年式を経過してくるとラジエター本体の不良が多くなってきます。そのターニングポイントはやはり10年越え位から。
走行距離は問わずに10年を経過してくると、ラジエター本体からクーラントが漏れてくることがあります。
ラジエター本体からクーラントが漏れてくると、オーバーホールか交換のどちらかをしないと治りません。
よくクーラントの漏れ止め剤を入れて止める人も居ますが、できれば避けたほうが無難です。ラジエターの漏れ止め剤は、ラジエター内に入れて内側から硬化して漏れを防ぎます。
漏れが止まるんですが、ラジエターの通路を塞いでオーバーヒート気味になるという副作用をもっています。
目次
ラジエターが漏れる理由はOリングの硬化など
ラジエターが漏れる原因は主に3つです。
アッパータンクやロアタンクのOリングからの漏れ。そしてコアからの漏れ。あとはアッパータンク・ロアタンクの樹脂部分が亀裂を起こして漏れてくるケースなど。
Oリングからの漏れであれば、修理は可能です。アッパーやロアタンクの割れになると、交換したほうが安い場合も出てきます。
そこで問題になるのはラジエターの修理費用です。ラジエターを外して、外注先に修理を依頼すると、交換したほうが安いと言われることもあります。
純正ラジエターの4分の1以下で社外新品が買える
この前、セレナのラジエター修理をしました。
その時見積もってみて驚いたのは新品ラジエターの価格が96000円弱だったのに対して、社外ラジエターの価格。なんと18000円程度でした。
新品の純正ラジエターが96000円。社外新品が18000円。
もちろん信頼性というもので考えると純正に軍配はあがります。しかし10年以上乗り続けてきた車で、この先いつ代替えを検討するかわからない。そんな車に10万円ちかいラジエター代は出せないとはオーナーの弁。
確かに4分の1以下の価格で曲がりなりにも新品部品が手に入るのであれば、そうしたくなりますよね。
問題はこの18000円ラジエターが大丈夫なのかという点。
そして、18000円で十分なら純正の値段は何なんだという点です。
今回は社外新品のラジエターを取り付けてみましたが、もちろん新品なので機能上何の問題もありませんでした。きちんと冷却機能を果たしてくれています。
ラジエター屋さんに聞いてみると、やはり社外品は使ってる素材が違ったりしてコストダウンをはかっているという点です。
もしかしたら純正よりも寿命が短いかもしれない。でも、10年もつラジエターが4分の1の価格で5年以上もつとなると悩ましい問題です。
もちろん脱着工賃が含まれるので、一概に比較はできませんけど。
とても高価な純正ラジエターを使うのなら、社外ラジエターを使うという選択肢はありなんじゃないかなと思います。
結構多くの社外ラジエターを使ってきましたが、今のところ問題が出た車はありません。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。