20年以上前の話で車の寿命でいうと、10年サイクルで買い替えというパターンが今までは多かったです。当時の車はタイミングベルトを使ってる車が多く、ミッションもマニュアルが多かった。
1年間に1万キロ程度乗ってる人は10年で10万キロに到達します。10万キロでタイミングベルトの交換やクラッチのOHなどが重なり、高額な修理代が発生するのでこれを機に買い替える。
この流れが変わってきたのも20年位前。タイミングベルトを使ってるエンジンが減って、ミッションの多くはATになりました。消耗部品で高額な修理が発生しなくなり、車齢がどんどんと伸びてきています。
車の平均寿命が延びると、次に乗る車とは性能や機能がずいぶん変わってきます。20年サイクルで車を買い替える人っていると思うんですけど、気を付けないといけないことがたくさんあります。
目次
盗難防止機能を理解していないとブザーがなる
車検で車を預かる時、こちらが当たり前だと思っても、お客さんにとっては知らないことがあります。それが20年以上前の車になると、随分かわってくる。
盗難防止を理解していないと、ホーンが鳴ってしまい大変な目にあってしまいます。
昔の車にはあまりついてなかった盗難防止。運転席ドアのキーシリンダーに鍵を差し込んでドアロックを解除すると反応します。
制限時間内にエンジンをスタートさせないと、ホーンがブーブーブーブーと鳴り響く。盗難防止が出始めの頃は駐車場のあちらこちらでブザーが鳴り響いている光景を目にしました。
ドアの解錠はキーレスでやらないといけないということ。
スマートキーの操作になれていないということ
今では当たり前になったスマートキーですが、未だに触ったことがない人も一定数います。
スマートキーの操作に慣れていない人は、キーのとじ込みにあってしまうというトラブルに遭遇することも。
スマートキーって、中に電池が入っていて電波を飛ばして車と送受信をしています。この電池を交換しないでいるとトラブルになります。
ふと車内にキーを置きっぱなしにしておいて、ドアを閉めると、いきなり「ガチャ」とインロックしてしまった・・・。
スマートキーの電池が減ってくるとあるトラブルです。僕が現場で整備をしまくってた頃は法定点検時や車検時には有無をいさわず、スマートキーの電池は交換させてもらっていました。
もちろん入庫時に事情を説明して了承を得ています。自分で電池を交換してくれる人ならいいんですが、スマートキーの電池って乗りっぱなしの人が多いです。
スマートキーのトラブルと言えば、車検などで来店されたときにキーをバックに入れたまま帰ってしまう人がいます。最初はこの手のトラブルによく遭遇しました。
電波が届く範囲だと、自分ではキーを持ち歩いているという認識がうすくなるから困りものです。
アイドリングストップは好き嫌いが分かれる
車の進化と言えば、避けて通れないのがアイドリングストップです。アイドリングストップが流行りだしたのは10年くらい前からですね。
当時は燃費が稼げるなどといううたい文句で、各自動車メーカーが採用してきました。でもトヨタの新型車には最近搭載されてないことをご存知でしょうか?
アイドリングストップが出たころから言い続けてきたことですが、まずバッテリーが受雷タイプより高い。そして、自分が信号待ちで出発しようと思ったときに止まってしまう。などなどで僕はアイドリングストップが嫌いです。
実家の車に乗る時はすぐにキャンセルします。まだ表面化されていませんが、もう少し立ってく売れば初期型のアイドリングストップ搭載車のセルモーターが寿命を迎えてくると思います。
燃費を稼ぐのは結構なことですが、余計な整備代がかさんでしまい、結果トータルコストで考えるとあまり意味がないのかなと。
アイドリングストップにも慣れが大切です。
自動ブレーキを過信しないこと
そして20年前の車にはついてなかったのが自動ブレーキです。これもよしあしです。ついているということは、安心安全につながります。
ですが、それを過信してしまってはいけないということ。
自動ブレーキが搭載されている車に乗ってる人で、事故にあわれた人も何人も見てきました。口をそろえていうのは
「自動ブレーキが作動しなかった!」
というもの。初期型の自動ブレーキはおまけ程度に考えておくくらいがいいと思います。絶対に過信しないこと。
今新車に搭載されているものは、夜間の歩行者にも反応するタイプもスタンダードになってきました。あと5年もすれば相当安全な車になってくると思います。
コネクテッドカーになっているということ
そして最後はコネクテッドカーになってきているということです。
これについては、今のところデメリットは見つからないので、いい事ばかりかなとは思います。例えばスマホ上で車と通信ができることで、ドアロックしたかな?など確認をとれたり、ディーラーとつながっていて故障をいち早く察知出来たり。
事故が起きたときも、コールセンターと直結できて安心感がたっぷりです。
この先になると少しずつ自動運転へ移行していくわけです。
車って20年間でここまで変わってしまいました。20年前の車から今の新車へ買い替えをする人は、これだけ目まぐるしく変わってるので慣れるまで時間がかかるかもしれません。
車の整備や営業などに携わってる人は、なるべく新しい車に乗ることがいいと思うんです。理由は自分で使ってみないとそれぞれメリットやデメリットに気が付きにくいからですね。
近所の人が、先週車を新車に変えたんです。多分15年前くらいの車でしたが、それが最新のトヨタ車になってました。
今のところ盗難防止のブザーなどはなっていません。説明書も分厚いし、すべてを理解するのは難しいですね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。