自分が乗ってる車のエンジン内部が思わしくありません。エンジンオイルはすぐに汚れるし、異音も出てるしオイルも消費します。以前、フラッシングオイルを試してみました。
去年試したフラッシング剤はTAKUMIのS.E.Cというフラッシング剤です。
投入後10分間のアイドリングをして、オイルと一緒に排出する。いわゆる即効性のあるタイプです。もちろんオイルフィルターも同時交換です。
そして、昨日買って試してみたのがこちら。
WAKO’SのeCLEANPLUS。
こちらの添加剤は、次回のオイル交換までエンジン内部をゆっくりと洗浄してくれる遅効性タイプです。
それぞれ試してみてどうだったか感想を書いてみます。
目次
即効性のフラッシング剤のメリットとデメリット
まず即効性フラッシング剤について。即効性・遅効性両方を試してみて比較してみると、即効性フラッシング剤には粘度というものが感じられません。
どちらかというと灯油みたいな感じです。
実は灯油というものは部品を洗浄する時に洗油として使われることがあります。即効性フラッシング剤はこの洗油に似ているなというのが、第一印象です。
そしてアイドリングを10分したのち、エンジンオイルと一緒に排出します。
メリットとデメリットが相反した感想になります。
メリットは10分程度でエンジン内部を奇麗にできるということ。時間が短時間で済みます。オイル交換をしようと思ったら、その直前に投入して古いオイルと一緒に排出すればいいわけです。
そしてデメリットは、その強力な洗浄機能が諸刃の剣になるという可能性がある。例えば、スラッジが堆積していたエンジンでは、それらスラッジがエンジンから剥がれ落ちて、もしかしたら油路に残ったままになるかもしれない。
剥がれ落ちたスラッジや溶け切らないスラッジが油路を詰めてしまうということ。これが一番心配される部分です。
フラッシングをしたらやりすぎて、煙を吐くようになってしまった・・。なんていう話も聞いたことがあります。
これが即効性のフラッシング剤のメリットとデメリットです。
遅効性フラッシング剤のメリットとデメリットは?
昨日試したフラッシング剤。フラッシングというかエンジン内部洗浄剤です。遅効性タイプ。
即効性のフラッシング剤との違いは見た目でもわかります。こちらはネバネバしています。ようするに粘度があって、オイルに近い印象があります。
遅効性のフラッシング剤のメリットとデメリットは何か?
まずメリットですが、じわりじわりとエンジン内部を洗浄してくれるため、即効性のように油路が詰まってしまうかな?という心配をしなくてもいいということ。
次回のオイル交換までエンジン内部をゆっくりと洗浄してくれる。
そしてデメリットはなにか?
これも相反する理由になりますが、効果が表れるのが遅いということ。どうして効果が遅いと困るのか?
例えば整備をする上で、フラッシングをしないといけない場合ってやはり存在します。どういう時かというと、ターボ車でオイル管理の不備によりターボを壊してしまったケースなど。
こういう場合、エンジン内部にスラッジが堆積しています。そのままターボだけ交換するとまたスラッジによってターボが焼き付くことがあります。
リビルトのターボチャージャーを買うと、一緒に即効性フラッシング剤が同梱されているメーカーもあります。ターボの新品をつける前などはエンジン内をクリーンにしてあげないとよくないということ。
現場の整備士はそれまで待ってられないわけです。あと油圧のVVTなどの異常。これもソレノイドバルブにスラッジが堆積して動かなくなることがあります。
ターボと同様に短時間でスラッジを少しでも減らさないといけない。遅効性では遅いのです。
これらが遅効性フラッシング剤のメリット・デメリットになります。
即効性と遅効性を選ぶシチュエーションは?
それでは即効性と遅効性。どちらのフラッシング剤を使えばいいの?と思いますよね?
一般ユーザーであれば遅効性のフラッシング剤をお勧めします。理由は遅効性のメリットの通り効果は遅いけど危険が少ないから。
では即効性フラッシング剤を入れてもいいエンジンは何か?
これは経験則に伴って、エンジン内部にスラッジが堆積していないということがわかる人。ある程度の整備経験がある人ならエンジンオイルの状態やフィラーキャップなどから、ヘッドカバー内の状態が想像つきます。
これはスラッジがすごそうだな・・というエンジンには使わない。逆にスラッジは堆積していないものの、オイル焼け等を起こしてるのでとりあえず早く洗浄したい。こういう場合は即効性でもいいと思います。
自分の車ならオイル管理をある程度しているので、どういう状況下にあるかわかります。
いきなり中古車を買ってきて、即効性のフラッシング剤をつかう!というのは危険かもしれません。まずは、オイル交換の時期を早めに行って、エンジンオイルでフラッシングをある程度させる。
それで、オイルの色が落ち着いてきたら試すというのも一つの手段かもしれません。
一番最悪なのはスラッジが溜まりまくってるエンジンに、いきなり即効性のフラッシング剤を入れること。これは油路が詰まったりして潤滑不良になり、エンジンが壊れる可能性が高くなります。
フラッシングオイルにはそれぞれの特徴があります。ですが、心配なく使いたいのであれば遅効性を選んでおくのがお勧めです。
この前オイル交換をしたばかりなので、次回オイルを抜く時が興味深いです。
その時は改めてeクリーンプラスの効果をレビューしたいと思います。しばしお待ちください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。