ちょっと笑えないタイトルですが、部品間違いと改良品について。車を整備するにあたり、当たり前のように行き来するのが部品。大体整備工場はお抱えの部品商があって、そこに部品を発注すると工場まで届けてくれるといったシステムになっています。
不鮮明な部品については展開図をFAXしてもらって、その番号で指示します。
しかしながら、人間のやることであって間違えがあったりします。
部品商とのやりとりで間違えがあったのは過去にお話したのでそのほか。
ビックリしたのがディーラーのクレーム部品に間違えがあった。お客さんが、乗っていた某車種が、どうも新車当初からドライブシャフトに異音を感じていた。ということ。
お客さんが、いても立ってもいられず、ディーラーに問い合わせをしたところ、保障期間は切れているけど、部品だけなら無償で供給しますという話に。
その作業を引き受けたんですが、結果から言うと形状が違うドライブシャフトだった。
もらったドライブシャフトにはインナーのベアリングが付属していなかったので、車両についているドライブシャフトのインナーブーツとベアリングを移植していたら、どうもベアリングがドライブシャフトのスプラインにはまらない。
左側はある程度はまってきたので、ちょっとプレスで押し込んで何とか組みつけられた。
が、右側のドライブシャフトは明らかに一目見てスプラインが違うというのが分かったんです。
あぁ、これは部品間違いだなと。なんていうことだ。なので、組み付けた左側も再び分解して、ディーラーにはASSYで供給しなおしてもらいました。まさかディーラー保障部品が間違うとは。
そして改良品について。部品を発注したら、あきらかに形状が違う物体が届いた。
おいおいおいおいこれはいくらなんでも全然違うものじゃないかよと、部品商に問い合わせたら「それでいいそうです。改良品になったそうです」ということ。
某車種のエアコンコンプレッサーブラケットとか、プーリーとか某車種のステアリングコラムブッシュとか、オイルパンとか。いろいろと目に見えないところで改良品にシフトされているのも腑に落ちない。
だったら無償修理してくれよと現場ではいいたいですね。明らかに不具合が発生していたから、改良品にシフトしたんでしょうと。
車を整備しているといろんなことが起きるんですねとしみじみ思いました。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
レオーネのエンジンをOHした時にタービンブローで駄目になった
触媒を注文することになったのですが、マイナーチェンジ後の
物を頼んでしまい、部品センターから返品不可のお叱りを受けました。
その時の現場チーフにも陰陰と起こられたのですが、3ヶ月後に
現場チーフが私と同じミスをしました。
物も同じ触媒!(高いですよねーコレ)
それでもチーフは部品センターでもコネが違っていて私の誤発注品と抱き合わせで返品しました。
数年後私が物流部門に移動になって部品センター専属になった時
マフラー・触媒の棚に行くと埃を被った触媒が2本誤発注主のラベル付きで置いてありました・・・
出た!レオーネ。サイドブレーキが前にあるんですよね。
あれを完成検査するときはいつもサイドブレーキで間違えてしまいます(笑)
古い古いレオーネを点検した時に、前輪を外すとハブ以外に
ブレーキが無い車を初めて見ました。
インボードブレーキだったんです。
最初に見た時は、「ブレーキが無い!!」と叫んだら、「リフトを上げて下から見ろや!」と呆れ返った声が返ってきました。
ブレーキ(ドラム)がトランスミッション横に付いているタイプで
分解時はドライブシャフトブーツを交換する要領で外します
ただし、私の大嫌いなデュオサーボのブレーキがこんにちは!
インボードブレーキはディスクブレーキタイプもありました・・・
コースターも変な所にブレーキがついているものがありました。
フロントデフの部分にブレーキが付いていたので、初めてみましたね。
自分は自動車部品製造業でして、品質管理。そしてアフターパーツの出荷検査も行っています。注文部番と出荷部番、部品を図面と照らし合わせ類似部品が多いので寸法測定や目視検査もします。前担当者が検査出荷した部品が海外から誤部品で戻ってきたなんてザラにありました。ですから加工現場での不良内容を検査図面にチェックを入れて検査しても部品数が年に5万点もあると1部品は見逃しが出てしまうんです。ゴメンナサイ。
そうなんですね〜。たまに部品の品番が変わっていたりするのもありますよね