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タイミングベルトとタイミングチェーン。比率で言うとタイミングチェーンが8割くらいになってきたかなと。
タイミングベルトを使っているエンジン、昔はたくさんありました。そして定期交換を推奨されている10万キロをもたずして途中で切れることも多数ありました。
タイミングベルトが切れるとピストンとバルブが物理的に接触してしまい、バルブが曲がってしまいます。下手したらエンジンが終わってしまう。まさにエンジンの命綱的なベルトだったのです。
これがタイミングチェーンに変わってきました。サイレントチェーンの進化で、ほとんどのエンジンがタイミングチェーンを採用しています。
タイミングベルトのように交換が必要か?というと定期交換はメーカーでは定めていません。つまり、交換不要な部品の1つにあたります。
しかしタイミングチェーンを交換しないといけないことも起こりえます。
目次
タイミングチェーンを交換しないといけない理由は?
タイミングチェーンを交換しないといけない理由は2つあります。まず1つは騒音がひどくなってきた場合。エンジン始動時だけにガラガラという音がする。このくらいなら我慢もできます。
このガラガラ音が常に発生してくるとちょっとまずいわけです。チェーンだけでなく、チェーンケースやガイドローラなどにも負担がかかっている証拠。
そしてもう一つの理由の方が重要です。それはタイミングチェーンが伸びてしまうと、バルブタイミングが狂います。バルタイが狂うことで排気ガスが汚くなる。
もしかしたら車検に適合しないガスをマフラーから排出しているかもしれません。このタイミングチェーンの伸びが原因で排気ガスが基準値以上でている場合は、チェーンを交換するしかありません。
ダイハツのKFエンジンで、基準以上のガスが出ている場合ヘッドカバーを開けてチェーンの伸びを点検するように指示されてるものもあります。
タイミングチェーンは交換不要であっても、交換しないといけない事態に陥る場合もあります。
タイミングベルトよりもチェーンの方が交換が大変
写真を見ればよくわかります。こちら、タイミングベルト交換時の写真。
こちらがタイミングチェーン交換過程の図。外してる部品が違います。
タイミングベルトって、補機ベルトをはずしてクランクプーリーを外す。あとはタイミングベルトカバーを外すと見えます。
しかしタイミングチェーンはこの過程にヘッドカバーを外すのとオイルパンを外すという過程が加わってきます。
タイミングチェーンカバーって、ヘッドカバーとオイルパンを外さないと取れないエンジンがほとんどです。
なのでタイミングベルトよりもタイミングチェーンの方が交換は大変なんです。
タイミングチェーンの伸びを防げ!使ってるオイルは大丈夫!?
ここから本題に入ります。タイミングチェーンの伸びを防ぐにはどうするか?
ここでちょっと耳寄りな情報です。
タイミングチェーンのメンテナンスって、エンジンオイルの交換をちゃんとしたスパンで行う以外ありません。
このエンジンオイルにちょっとしたポイントがあります。
エンジンオイルのグレードです。現在SNというグレードが一番いいグレードとされています。このSNグレードのエンジンオイルの中にSNPlusという最新規格があります。
SNとSNPlusの違いは何か?1つがLSPIの対策。これはノッキング対策をしてるということ。
そしてもう一つが重要!
タイミングチェーンの摩耗を削減する添加剤がはいっています。通常のオイルに比べるとSNPlusのオイルはタイミングチェーンの耐磨耗が2倍になると銘打ってあります。
つまり、単純にオイル交換をするのではなくて、タイミングチェーンを使ってるエンジンはSNPlusのエンジンオイルを使うことで、チェーンの寿命を大幅に伸ばせるということです。
エンジンオイル選びも様々ですが覚えておいてください。
これからはSNPlusのオイルを使うのがベストということです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。