マツダはスカイアクティブXよりもロータリーを作ったほうがいい

マツダが起死回生の一発として開発したエンジンといえばスカイアクティブXです。当初の予定ならばとっくにマツダ3に搭載されて出てきているわけですが、若干の変更がありハイオク推奨となりました。

市場に出回る前ですが、スカイアクティブXの性能を引き出すにはハイオクであることが望ましいということ。そして通常エンジンのモデルとの価格差を考えると、このエンジンが一般ユーザーに受け入れられるかどうか?

今の市場ではスカイアクテイブXが鳴り物入りで出てきたとしても大苦戦するのは想像が付きます。

スカイアクティブGは、燃費表示と実燃費の乖離が大きかった

初めてスカイアクティブが搭載されたのはデミオです。当時はスカイアクティブGですね。この時はガソリンエンジンでハイブリッドでもないのにリッター辺り30km走行!という謳い文句で登場しました。

同時期にミライースも似たようなフレーズで出てきましたが、リッター30kmなんて夢のまた夢だったわけです。当時の燃費モードは10・15モードでしたからね。その燃費計測モードで達成できていただけで、実燃費も期待されていただけに空振り感があったと思います。

その後、燃費基準がJC08モードになり、今のWLTCになったわけです。少しずつ実燃費と近い数字になってきたことで、落胆するユーザーも減ってきたかな。

スカイアクティブGってそんな初期の頃の話だから、世間の期待値に届かなかった。

こちらがスカイアクティブGの実際のピストンです。

スカイアクティブDとスス問題

続いて登場したのがスカイアクティブD。これも画期的なアイデアです。このあたりからマツダ、技術的にノリノリになってきました。

一時期エンジンといえばホンダというイメージがありましたが、このエンジンの登場でエンジンって言えばマツダじゃない?というところまできた感があります。

スカイアクティブDの何がスゴイのかっていうと、まずは他のメーカーと違って圧縮比をディーゼルのくせに低く設定している。逆転の発想で作り上げてきた。

そして排気ガスの処理もそうです。クリーンディーゼルってDPFを使って昔とは比べ物にならないほど排ガスをキレイにしました。

現在主流のディーゼルって、尿素水(アドブルー)を使って排ガスをクリーンにしています。しかしマツダのスカイアクティブDはアドブルーは必要ありません。

このあたり、すごい技術力だなと思っていた矢先に出てきたスス問題。これはマツダに限った事ではないんですが、エンジンって回さないとカーボンがたまります。これがマツダのスカイアクティブDは相当量のススがたまるということで、予見性リコールも出ました。

スカイアクティブGよりはいい評価のエンジンでしたが、若干後味が悪くなりましたね。

そしてスカイアクティブX

そして今度出てくるスカイアクティブXです。このエンジンの何がすごいのかっていうと、燃料にガソリンを使いながらディーゼルエンジンのような仕組みで動いちゃうエンジンです。

ガソリンエンジンって点火火花をスパークプラグで与えて、爆発させています。ディーゼルエンジンはシリンダーの圧縮圧力の熱で燃料を自然着火させている。

ガソリンエンジンを自然着火させるという、エンジン技術者が思い描いてきた、最終到達するであろう制御。これがすごいわけです。ほかのメーカーがまだ到達出来ていない内燃機関へのこだわり。

しかし、スカイアクティブXはふたを開けてみるとデメリットも見えてきました。まず前述した通り燃料はハイオクが推奨になったということ。

スカイアクティブXに求めているのって、なんですか?これってユーザー目線からいうとハイブリッドにも負けない低燃費を実現したガソリンエンジンっていうことになります。ガソリンエンジンをハイブリッド化するにはそれなりにコストアップしますよね?

ハイブリッドバッテリー、インバーター、モーター。それら部品代だけでもかなりのもの。だけどトヨタハイブリッドシステムは相当数市場に出回ってるので、かなり安くなってきました。

これに対抗できるか?というと、できないと答えるしかない。それほどスカイアクティブXは高い。スーパーチャージャーも補機類として必要であると。ハイブリッドモデルと同等のコスト高で、レギュラーガソリンで、ハイブリッドを凌ぐ燃費が実現できたらスカイアクティブXの勝ちです。

それができないとなると、受け入れてくれるのはエンジンへの情熱を傾けている人たちだけ。僕も整備士をしてるので、純粋にこのエンジンにはすごく興味があるし実際に乗ってみたいとおもう。

だけど、自分のマイカーにしたいかというと、NO!となってしまいます。車に生活を求めるとどうしてもコストとのバランスって考える。

ぼくはスカイアクティブXにはロータリーエンジンほどの魅力は感じません。

マツダはロータリーエンジンの復活を!

ネガティブなことを書いていても面白くないので、マツダには是非ともロータリーを復活させてもらいたい。

ロータリーエンジンって、存在自体が異質で希少です。燃費が確かに悪いというイメージもあります。だけど存在しているだけでかなり特別なエンジンでもあります。

今ロータリーを搭載するであろう車の情報がチラホラと出てきています。EVのレンジエクステンダー用のエンジンとして使うかとか。

それらを考えたとしても、現代技術でロータリーエンジンも突き詰めて欲しい。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2つをほかのメーカーが真似できない技術で進化させてきたわけですから。

ロータリーエンジンだって、今の時代に甦ればRENESISよりずっと進化して出てきます。ロータリーさえ出てくれば、車のチューニング業界も活気がつきます。

車を文化的な側面から評価してもらえるようになるので、商売云々ではないところから取り組みをしてほしいなと。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする