本日は車の応急処置に付いて。整備の現場では、突然壊れた車をなんとか
工場まで運び出すなんていうことがたくさんあります。
そんなとき、最小限の装備でなんとかやっていかないといけません。
まずはマフラーなどが落ちてしまった時
錆びてもげたマフラー。これを道路に擦りながら戻ってくるのは困るもの。こんなときは、針金でボディーのどこかに縛り付けて走ってくるのがいい。針金はいろいろモノを固定するときに役に立ちます。落ちたバンパーなども針金で固定。
冷却水漏れ
これは場所にも寄りますが、ラジエターホースなんかがパンクしちゃえばナカナカ駄目ですが、ヒーターホースがパンクしてしまったら、バイパスさせる。
ヒーターコアへ回るホースを外してエンジンのインとアウトでつないでしまう。
ヒーターは効かなくなるが何とか自走は出来るはず。
ヘッドライトの球切れ
これは圧倒的にロービームが切れちゃうんですが、そんなときはライトの上部にガムテープで光をさえぎる。それか光軸をある程度さげて走行してくるなどなど。
ブレーキホース切れ
ブレーキホースがチェーンなどでぶった切れてしまったら、とりあえずボディ側に残っているホースの切れた部分に鉄板ビスをねじ込んでおく。これで油圧の現象を最小限に食い止める。
クラッチが切れなくなったら
クラッチレスシフトというものを実践してくる。MHOはコレで10kmはなれたところから生還したことあり。
エンジンを止めている状態で3速に入れる。そしてセルを回したらアクセルを踏み込みエンジンスタート。
大体は3速で走る。無理かなと思ったら、アクセルを抜いた瞬間に、ギヤをニュートラルの方向へ押し当てると自然にギヤが抜ける。そして回転をアクセルであわせて、2速などに入れる。
信号待ちの時はブレーキを踏んで、またエンジンを止める。そして3速にまた入れておいてセルモーターを回しながらアクセルを吹かしてエンジンスタートの繰り返し。
慣れいと事故をするかもしれないので注意。これでバックなども可能。
と、本日はためになるのかわからない応急処置を少しお伝えしました。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
私はCR-Xに乗っている時にオルタネーターのベルトが切れてしまい、修理工場まで満充電したバッテリーを2つ使って走ったことあります。
今付き合いのある修理工場ではタウンエースノアのベルト切れでオーナーがパンストをベルト代わりに巻いてしまい、後始末が大変だったと聞きました。
工場長がボソッと「いまどきパンスト巻く奴いないよ」とつぶやいていました。
ベルト切れにパンストが有効というのは雑誌で読んだことがあります。
僕も走行中にオルタネーターベルトが切れて、10km離れた家までなんとか辿り着けたことがあります。
エンジンはかかってしまえば、バッテリーが残り8Vくらいになってもインジェクターや燃料ポンプは動いているみたいです。
Vベルトであれば良いらしいんですが、Vリブドベルトでは回せないみたいです。結局そのタウンエースノアもレッカーされてきたそうです。
なるほど、Vベルトならプーリーの溝が深いから可能な技なんですね。
最近のベルトは長いし、ストレッチベルトというアジャストできないベルトになっているからそういうリカバリー方法はできなくなりつつありますね。
軽の運送屋さんがトラブルで出張した時に、アクセルワイヤー切断で走行不能の事態がありました。
チョークのワイヤーとアクセルのバタフライ部を繋ぎ変えて
工場に戻りましたが、チョークは手で戻さないといけないので
大変でした・・・(リターンスプリングの折れたキャブ車も同じで)
なるほど〜
車の応急処置って、その人のセンスが出ますよね。頭の回転が速い人は現場でなんとかできてしまう。
そういう救命救急みたいな凄腕に憧れます。