注意喚起!新型車タントに搭載されているエアコンガスはHFO-1234yf!下手にガスを補充すると壊れます

新型タントの資料を読み漁っていると、また興味深いものが採用されていたのでご報告します。それはタイトルでも記してありますが、エアコンガスです。

現在主流のエアコンガスはHFC-134aです。今走ってる車の9割くらいはこのガスを冷媒としてつかっています。

去年あたりからこの134aではないガスが新型車に搭載されてきています。ちょうど新型クラウンが登場した時に採用された新型の冷媒です。

このHFO-1234yfが新型タントに充填されています。

HFO-1234yfについては去年書いたこちらをご覧ください。

ざっくり従来型R134との違いをまとめると

・R134aガスよりも現在価格で5倍くらい高い

・R134aガスよりも冷却能力が低い

・R134aは不燃性なのに対し、可燃性である

・コンプレッサオイルはND-12を使う必要がある

・大気開放してもさほど問題はなし

・温暖化係数がR134が1430に対し1である

R134と比較するとこんな感じにまとまっています。

これだけ見るとデメリットまみれに見えてしまいます。値段は高いし、冷媒としての能力は低いし実は可燃性だし、取り扱いは難しい。

どうして1234yfを充填しないといけないのかっていうと、これはもう環境問題が第一に考えられてるわけです。コストなどを考えれば134aの方が総合的に勝ってる部分が多いですから。

新型タントには安易にエアコンガス補充はしないこと

ちょっと語弊のある見出しになりましたが、新型タントにエアコンガスを安易に補充しないでください。

そもそも新型ガスが充填されているので、従来型のR134a用のゲージマニホールドはチャック部分が合わなくて接続できない構造になっています。

バルブキャップの色も形も若干違いますね。

万が一新型タントに従来の冷媒であるR134aを充填してしまったらどうなるか?

・コンプレッサ破損の可能性あり

・防曇能力の低下

・走行性能の悪化

この3つが弊害として挙げられています。詳しい解説は割愛しますが、ようするに壊れますからやめましょう。

そしてコンプレッサオイルも同様です。従来のND-8を充填してしまったらどうなるか?

・リークの原因となる。

・ガスが劣化し、冷房能力が低下する。

コンプレッサオイルを間違えてもダメということ。

そもそもこの新冷媒であるHFO-1234yfは、冷媒の充填に関してはかなり厳しいです。昔のようにサイトグラスなんか当然ありません。

補充填をするという概念もないため、一度全量を抜いて規定量をきちんとした精度で充填する必要があります。おそらくディーラーもまだすぐに対応できるかというと難しいところもあるかもしれません。

それなりの設備が整った電装屋さんなどに外注作業になってくると予想されます。

新型タントに乗っている人で、

「エアコン効き弱いなぁ〜!そうだガソリンスタンドでガス補充してもらお!」

これは絶対に厳禁です。必ずディーラーや販売店、電装屋さんに相談をしてください。間違ってガスを入れることは難しい構造ですが、世の中何があるかわかりません。

一番怖いのが、依頼する工場や整備士にきちんとした知識がない場合です。最悪の場合壊しちゃうので注意が必要です。

新型のタントに装着されているエアコンシステムは従来型とは違いますのでご注意を!

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