プリウスのシフトレバーがわかりにくいという件について

車の暴走事故が発生し、当該車両がトヨタのプリウスだったことでツィッターでちょっとした騒ぎになっています。

それはプリウスのシフトレバーがわかりにくい。というもの。

これはプリウスαのシフトレバーです。プリウスもこれと同じタイプです。

確かにわかりづらいです。ただ、わかりづらいと感じている人は、こういったハイブリッドカーに乗ったことがない人。

車ってここ20年くらいの間に相当な進化を遂げています。プリウスは初代ハイブリッドカーとしてデビューして、3代目の30プリウスでハイブリッドの市民権を獲得したモデル。当時先行して発売になったホンダのインサイトとガチンコ勝負になったけど、30プリウスの価格設定がものすごくお得であり、完成度が高かった為プリウスの勝ちでした。

プリウスのシフトレバーって、昔からこんな形です。僕も初めて整備でプリウスに乗るときにいろいろと戸惑いました。

通常のガソリン車に乗ってる人が、ハイブリッドカーに乗るととまどうことは何か?

ハイブリッドカーがわかりにくい?

20年以上前のガソリン車に乗ってる人が、ハイブリッドカーに乗り換えると、いろんな面で戸惑うと思います。こんなところがわかりにくいと感じるところをあげてみます。

  • プッシュスタート式エンジンスタートになっているものが多い
  • シフトレバーがわかりにくい
  • パーキングへの入れ方がわからない
  • 最初EV走行で走れる為、スタートスイッチをONにしても走り出し方がわかりにくい

まず、メカニカルキーをシリンダーにさして、鍵をまわしてエンジンをかけている車から乗り換えるとプッシュスタートタイプに戸惑います。

ACCがオンなのか、IGオンになってるのか?なんでセルモーターが回らないのか?大半はブレーキペダルを踏まないでスイッチを押しちゃってるんですけどね。

そして、シフトバーがわかりにくい。従来のATだと縦に動かして、シフトポジションが一目瞭然。さらにはレバーの手応えでちゃんと切り替わってるのがわかります。この感覚がまったくありません。これは後述します。

パーキングへの入れ方。これもわかりにくい。普通シフトレバーの一番上がPレンジですが、トヨタ式ハイブリッドの多くはボタンでパーキングへ入れます。

最後の走り出しがわからない。スタートスイッチがちゃんとONになっていても、いつから走り出せるかわからない。これはハイブリッドバッテリーによるEV走行が可能なので、スイッチをONにしてもエンジンがかからないことがあります。

つまりエンジンがかからないから、いつから走れるのかが???となってしまう。モーターで走れるから、アクセル踏めば動くんですけど。

この辺がハイブリッドデビューしたときに戸惑います。さらにはスマートキーですから。20年間以上車を買い換えてない人がいきなり新車のハイブリッドカーに乗り換えるなんて、ものすごくわかりにくい。

最近なんか自動ブレーキやら誤発進防止やら、いろんな警告音が走行中に出たりするのでさらにわからないでしょう。

それこそ黒電話や公衆電話を主に使ってた人が、最新のスマホに買い換えるくらいの差があります。

車といっても、もう別物です。ハンドルを切ってブレーキを踏むといった操作には違いがないから運転できるだけで、装備しているものが全くと言っていいほど違う。

プリウスのシフトレバーがわかりにくいのは?

プリウスのシフトレバーがわかりにくい理由はなにか?

シフトレバーということだけで考えると理由は3つあります。

  1. シフトポジションがレバーの位置で表示しない為、どこに入ってるかわからない
  2. 手応えが従来のシフトレバーと全く違う為、操作した感がない
  3. シフトを動かしても、その場所でレバーが固定されない為わかりにくい

まずはシフトポジションです。どこに入ってるかわからない。これはメーターパネルを見ると、インジケーターがあるのですが、昔のATに乗ってる人はシフトレバー部分を見てしまう。

シフトレバーを見れば、昔の車はどこのレンジに入ってるかわかりましたからね。

続いてプリウスのシフトレバーってふにゃふにゃしてます。昔のATがガッガッといった、結構力強く動かさないと操作できなかった。この操作感覚が全く違う。

これはプリウスのシフトはバイワイヤになっているため。昔のATのシフトって、レバーとミッションが機械式のワイヤーで繋がっていました。さらにレバーの部分に切り欠きがあって、その切り欠きをレバーのリンケージが乗り越えることで、操作感がダイレクトでした。

プリウスのレバー。実はどこにだって設置できます。ワイヤーが繋がってるわけでもないただのスイッチだからです。

これと付随する理由ですが、プリウスのシフトレバーって仮にRレンジに入れたとしても、レバーはNの位置に戻ってきます。

要するに、その場所で保持してくれない。常にNの位置にもどっちゃうのです。なんだかボヨンボヨンした操作具合で戻ってくる。

スイッチだからしょうがない。必要がないから。他の車種でハイブリッドの場合、ちゃんとシフトレバーの形をしてる物もありますけど。

やはりプリウスってその当時の最先端を走っていた車だったんです。それはインテリアだって凝ってるわけです。

車への習熟度が高いミドル世代であっても、わかりにくいんですから高齢になればなるほど理解するには時間がかかるでしょう。

プリウスに限った話じゃないんですが、一つ一つの動作をちゃんと確認してから確実に行わないとどんな車でも運転ミスは起こり得るということです。

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コメント

  1. こぺん より:

    プリウスが他とは違うことには同意します。けどそれだけじゃない気がしている自分もいます。
    車の電子制御にドライバーの頭がついていっていない部分、エンジニア並みの知識や理解が必要な部分ができてきているのではとも思っています。

  2. MHO より:

    トヨタ式ハイブリッドも相当数でていますが、このあたりから一気に車の操作方法に違和感が出始めましたね。回生ブレーキも初めて乗る人にとってはちょっと変な感覚になると思います。

  3. 愛知の事務員 より:

    アクアの法がはるかにわかりやすいと思います。

  4. MHO より:

    確かにアクアのほうがはるかにわかりやすいですね。

  5. 中年 より:

    ×シフトポジションがレバーの位置で表示しない為
    〇シフトポジションをレバーの位置で表示しない為
    〇シフトポジションがレバーの位置で表示されない為
    国語にも少し気を遣いましょう
    「レバーが固定されない」は正しいです
    助詞の間違いで人命にかかわる事はあまりないですけどね…

    車の知識は素晴らしいので、とてもありがたかったです

  6. MHO より:

    以後気をつけます。