雪が降る地方でスタッドレスタイヤに毎年履き替える場合。
タイヤ交換と一緒に点検したほうがいい部分がたくさんあります。今回はそれを紹介します。若干玄人向けの作業になります。
目次
足回りのガタつきを点検
車をジャッキアップして、地面からタイヤを浮かせると足回りのガタつきを簡易点検することができます。
一般的にタイヤを縦方向の揺すってみてガタガタするようだとホイールベアリングにガタがあります。
タイヤを横方向に揺すってガタガタするのはタイロッドエンドやラックエンドのボールジョイントにガタ付きがあります。
ロアアームやアッパーアームのガタも点検できます。タイヤレバーを各ジョイントに差し込んで揺すってみるだけ。ゴムブーツに気をつけて各部ガタ付きを点検します。
ブレーキパッドの残量を点検しよう
タイヤを外したら、真っ先に点検したいポイントがブレーキの残量点検です。アルミホイールならホイールの隙間が大きくてタイヤがついた状態でもブレーキの残量を簡易点検することはできます。
ですが、インナー側のブレーキパッドの厚みを確認するにはやっぱりタイヤを外さないと具合が悪いです。
ブレーキパッドの残量はキャリパーの隙間から見てください。アウター側。
インナー側はキャリパーの隙間などから確認が取れます。
ブレーキパッドって、アウターとインナーで減りが均一でない場合があります。キャリパースライドピンなどが固着していると、インナー側の方ばかり減ってしまいます。
各部ゴムブーツの状態をチェック
タイヤを外すと、各部足回りの状態を点検できます。
足回りのジョイントにはそれぞれゴムブーツがついて、保護しています。それらゴムブーツの状態を点検します。
ドライブシャフトブーツ、タイロッドエンドブーツ、ステアリングラックブーツ、ロアアームボールジョイントブーツ、スタビライザーリンクロッド、車によってはアッパーアームボールジョイントブーツなどなど。
ブーツを類が破れていると、内部に水が入って錆びてしまいます。ジョイントが錆びるとガタが発生します。
ドラムブレーキを点検しよう
ドラムブレーキをある程度知ってる人は、せっかくなのでドラムを外して点検してみましょう。
セルフロックナットやセンターナットを外さないと取り外せない車種もありますが、簡単にドラムが外れる車もあります。
ホイールシリンダーのゴムブーツをめくってみます。ここからもしブレーキフルードが溢れ出てきたら、ホイールシリンダーをOHしないといけません。
ドラムブレーキを清掃します。
ドラムを外すだけでブレーキダストがこんなに出てきます。これらをパーツクリーナーで綺麗にします。
パーツクリーナーは1つあればとても便利です。
ドラムを綺麗にしたら、ブレーキシューの表面をペーパーがけするのがいいんですがペーパーがなければとりあえずそのままでもOK。
ブレーキシューとバックプレートの接触面に専用のスプレーグリスを塗布して、スムーズに動くようにします。
耐熱のパッドグリスなどがお勧め。
タイヤ交換の時にドラムブレーキの点検。きちんと動かないとダメなのです。 pic.twitter.com/VORGq1dypm
— チームMHO (@teammho) 2018年12月8日
ブレーキシューがきちんと摺動することを確認。
ホイールナットはしばらく走って増し締めを
タイヤ交換と各部の点検が終わったら、トルクレンチできちんと増し締めします。
アルミホイールならいいんですが、もしスチールホイールなどでホイールキャップをしようと思ったらちょっと待ってください。
タイヤ交換後のタイヤ脱落事故ってものすごく多いです。
100km程度走行した後に、もう一度トルクレンチで増し締めします。完璧に増し締めしたらホイールキャップを取り付けてOK。
アルミホイールを履いてる場合、ちゃんとしたナットを使っていないと緩みやすいので、後日増し締めは必須です。
以上、タイヤ交換時の点検ポイントでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。