キャリィの車検整備を行いました。そのまとめです。
平成10年式のスズキキャリィ。走行距離が6万キロ。身内の車です。
車検整備の内容は
エアクリーナー清掃
エンジンオイル交換
ミッションオイル交換
フロント・リヤデフオイル交換
クーラント交換
ブレーキオイル交換
ワイパーゴム交換
ウォッシャー液補充
タイミングベルト・テンショナー交換
スタッドレスタイヤ中古4本交換
オルタネーターベルト交換
ヘッドライトバルブ・車幅灯左右交換
右ナンバー灯交換
内容は以上。
目次
マフラー交換
排気音がなかなかうるさいなと、点検したらマフラーがいたるところに穴が空いていました。さすが20年6万キロ。
キャリィのマフラーはメインマフラーとテールパイプに分かれます。両方交換。社外のマフラーなら繋がっているタイプで設定もあります。
繋がっているタイプで交換すると、ミッションを下から支えているメンバーを外さないとマフラーが車体から外す隙間がありません。
マフラーを取り付けているセットボルトも交換しましょう。
デフオイル・ミッションオイル交換
デフ・ミッションのオイルも交換しました。この車は10年位前に3万キロ程度で一度交換した事がありましたが、年数が経っているのでここでまた交換。
スズキのミッション・デフのドレンプラグは特殊なので工具を用意したほうがいいです。
ギヤオイルの注入にはサクションガンがお勧め。
ミッション・デフのオイルは街乗りでは頻繁に交換しないので、いいオイルを入れてあげるのもお勧めです。僕は普段使いの街乗り車であれば10年か5万キロのどちらか早いスパンで交換しています。
ブレーキ点検・ブレーキオイル交換
ブレーキシューの厚みは十分。一度も交換した事がないですが、ブレーキが減っていません。ホイールシリンダーのOHは前回の車検で作業済。
ブレーキオイルは車検ごとに交換しているので、漏れが発生する事はありません。ただ長く使われてきたのでOHを1度しています。
ブレーキオイルの交換にはワンウェイバルブがついたブリーダーキットがあれば1人でも交換できます。
フロントのブレーキパッドの厚み。8mmくらいまだありますね。
こちらも1回も交換されていないんですけど、長持ちですね。キャリパーはスライドピンなどを給油して組み付けました。
足廻りのゴムブーツ・ガタつき点検
ドライブシャフトのブーツはまだ若干亀裂が走ってるだけで交換まではしなくても大丈夫そうでした。キャリィはドライブシャフトの内側のブーツも切れる事がよくありますので点検。問題なし。
ロアアームのボールジョイントブーツは前回の車検で交換しています。センターアームのブッシュも前回車検で交換済み。
タイロッドエンドブーツはさすがに切れてるかな?と思ったけど全然亀裂もなし。長持ち。
オルタネーターベルト・タイミングベルト交換
オルタネーターベルトは2車検ごとに交換しています。
Vベルトなので部品も安い。消耗品と割り切ってスパンを決めて交換。
今回一番のメインはタイミングベルトの交換でした。走行距離は10万キロ持つと言われているタイミングベルトですけど、今まで10万キロ前で切れてきた車両を何度も見てきました。
このF6Aというエンジンはタイミングベルトが切れると致命的なダメージ。ならば走行距離がきていなくても20年も経過しているので交換に踏み切りました。
通常ならタイミングベルト交換時には、ウォーターポンプやオイルシールも交換したほうが工賃がお得です。
ですが、身内の車なのでまた5万キロも乗ったらタイミングベルトを交換しようと思ってるので著しいオイル漏れ・クーラント漏れが発生していないのでタイミングベルト交換だけに止めました。
まだ切れそうというほどではなかったです。ただゴム部品なので新品のベルトと比べると圧倒的に硬化していましたね。コマ飛びを起こされてもNGなので、早め交換に限ります。
ヘッドライトバルブ・車幅灯交換
このキャリィはヘッドライトを交換するのに、ヘッドライトユニットを脱着しないとできないタイプです。車検の検査で光軸を調整するので、交換に踏み切りました。片側切れちゃうとまた片側がすぐに切れます。同時交換がベスト。
その際、すぐに交換できない車幅灯なども組み込まれてるタイプならヘッドライトユニットに取り付いているバルブは全部交換するべき。
使ったのはKOITOのH4U。フツーです。(笑)
ただ、フィラメント部がかなり真っ黒に焼けていたので、おそらく光量も新品に交換したことでかなり上がったと思われます。
キャブに細工・スローが下がらない
エンジンが完全に暖機されたあとでも、スローが下がりません。
キャブを色々と点検・調整しましたが、スロットルのダッシュポッドが壊れていると判明。ただ、この部品は結構高いです。7000円くらいするみたい。
ちょっと小細工をして動きを制限しました。スロットルをオフにした時に急激にエンジン回転が変化するのを防いでいるダッシュポッドですが、このダイヤフラムが不良をおこしていて、スロットルのリンケージを逆に固定しっぱなしにされていた。
なので、伸びる範囲をタイラップで制限して起きました。何度かエンジンを冷やして試してみましたが、ちょうどいい範囲でスローが落ち着いた。
こういう小細工ができるところがキャブのいいところですよね。電子制御だとどうしても部品は交換しないと治んないけど。
エンジンオイル交換・添加剤
タイミングベルトを交換した時に、カムシャフトのオイルシールが若干滲んできていました。それに伴ってオイル添加剤を入れておきました。
KUREの多走行車は僕がよく使ってるエンジンオイル添加剤で、古くなった車や走行距離が伸びてきた車にお勧め。
ピストンリング廻りやPCVバルブ洗浄。各オイルシールの弾力を復活させてエンジン廻りを保護してくれます。その割に安い。
キャリィの車検 総評
今回の車検はある程度テコ入れをした整備をしておきました。
バルブ類に関してはオーナーがドライバー1本でお手軽に交換できるところならいいんですが、ヘッドライトなどになるとちょっと面倒。
そういった部位は全部交換しておいたので、ちょっとした球切れがおきても本人やガソリンスタンドですぐに交換ができると思われます。
このオーナーは他に乗っている車もあるんですけど、そちらは寵愛しているのでちょうこまめにメンテをしていますが、キャリィはほぼ乗りっぱなし。
昔なんか車検まで何にもされてませんでした。オイルすら交換されていない(泣)
最近はオイル交換程度はしているみたいですけど・・。
タイヤも車検から車検まで履き潰しのスタッドレスです。もう毎回毎回タイヤが波打って減ってるんです。なので2年を通して山のある使えそうなスタッドレスタイヤを毎回4本キープしています。
それに組み替えてまた車検までオールシーズン使うといったスタイルになっています。
そろそろボディの錆が気になってきた。フレームに穴が空いたらシャレにならない。昔ノックスドールの750を中空部位に吹き付けておいたけど、じわりじわりと錆びてきました。この先どのくらいボディがもつかが一番の不安です。
キャリィの車検でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。