A君「着替えてきました。」
MHO「よし。それじゃ工場へいくか!」
A君「はい。」
MHO「見習い整備士っていうのは、まずは若干の下積みみたいな業務があるんだ。主に納車前に行う洗車だね。スタンドにいたんなら洗車は得意だろ?」
A君「一応。」
MHO「うちの会社には残念ながら自動洗車機がないから、スチームと洗車グッズを使って納車前の車を洗っていくんだ。この作業を一般的に納車整備っていうんだけどね。」
A君「なるほど。」
MHO「詳しい流れはやりながら教えていくけど、整備依頼があって、作業が終わった車には作業完了の札がルームミラーに付いている。これを順番に洗っていくんだ。ただ、納車の時間を指定されている車もあるから、納車時間が早いものから洗っていかないとダメだよ。」
A君「わかりました。」
MHO「洗車は室内外きちんときれいにすること。整備が終わって戻ってきた車がピカピカになっていたらお客さんも喜ぶからね。こうやって洗車場へ車を入れてまずはスチームを全体的にかける。そしてスポンジとカーシャンプーで汚れを落として・・洗い流す。流したらセーム皮で拭いていく。この辺はスタンドと同じだろ?」
A君「そうですね。洗車機がないだけですね。」
MHO「外が洗い終わったら、室内の埃を取ったり掃除機をかけたりする。洗車が終わったら、ルームミラーにぶら下がっている作業完了の札を外してここに回収してくれ。そしてそこにおいてある納車待ちの札を今度はぶら下げて、車を向こうの奥へ並べていく。並べたら事務所にあるホワイトボードにあるリストも納車待ちへと磁石を移動する。この繰り返し。」
A君「事務所のホワイトボードで作業の進捗具合がわかるんですね。」
MHO「そう。みんなで情報を共有してわかるようにしないといけない。例えばホワイトボードをみて、BRZは部品待ちになっている。ムーヴは中間検査まできているね。完成検査まで来ている車も2台ある。お客さんから、電話があった時にどの程度進捗してるかをわかるようにしておかないと、事務所のフロントや事務が困っちゃうからね。納車待ちまで行ったら、順番に納車していくんだ。」
A君「僕も納車に行ったりするんですか?」
MHO「当然。ただ最初は迎えに行く程度かな。お客さんの車を実際に乗って届けるのは試用期間が終わってから。あと、わかってると思うけど車に乗る時は納車用のツナギに着替えていくこと。汚いツナギを来た人が自分の車から出てきたら印象最悪だから。」
A君「わかりました。」
MHO「それでは、今日の入庫リストは工場の掲示板にもある。ここにも作業フローになっているから、順番に洗車していって。1台終わったら一応俺のこと呼んで。チェックするから。」
A君「はい。」
整備士の卵は、まず洗車から業務をスタートさせるのがほとんどです。雑用をこなしながら、少しずつ工具に触れていく。
この辺はどこの整備工場も同じだと思われます。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。