各メーカーの囲い込み

最近よく感じること。それはメーカーから車が製造され、ディーラーにて販売・アフターケアされます。
町工場にいると、多々違和感が感じ始めつつあります。

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それは、

「各メーカーの囲い」

であります。具体的にどういうことかというと、その車両について、全てを独占しようという
目論見が見え隠れするようになってきたんですよ。
その一つが業販。通常業販というのは、業者間で車を販売・卸てもらうシステム。
当然ユーザーに行く価格よりはディーラーから車両を譲り受けることが可能です。
その業販ですが、ある輸入車ディーラーは一切受け付けてくれないということになってしまった。
長野に新しく出来た某有名ディーラーなんですが、業販を一切受け付けてくれません。
すなわち、その車が欲しかったらこの長野県北部では、そのディーラーからじゃないと
車両を購入することができないということ。
独占販売禁止法とかってのにひっかかんないのかよーって思うんですが・・・

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こういう車両囲いが増えてきている。そして整備についても同様。
そのメーカー独自のツールを使わないと調整、交換が出来ない専用部品がある。ということ。
有名どころはプリウスなどのハイブリッド車のブレーキオイル交換。これはS2000という
トヨタの専用ツールを使わないと、確実な交換ができません。
いろいろと裏技が出回っていますが、しばらくの間ディーラーでしか定期交換部品である
ブレーキオイルの交換が出来なかった。つまり、確実にディーラーに車両が再び集まってくる。
こういう事態になったわけですね。町工場は当然怒ります。ひどいディーラー営業マンなど、
町工場から依頼されたブレーキオイル交換時に車検証を記録して、データーを保存。
町工場からの取引を超えて、町工場のお客さんへ直接DMなどを発送して営業活動をする。
実際わが社の営業マンもそれでお客さんを取られたことがあるそうで、二度とそのディーラーには
車両をあずけないようにしたそうです。

VWのオートレベルセンサーが付いたヘッドライトの光軸調整も専用ツールがないと調整ができない。
つまり車検のたびにVWディーラーにいかないといけないということ。
当然光軸に狂いがない場合はそのまま町工場でも車検を通すことができますが・・・

プリウスなどのハイブリッドに至っては、圧力が整備振興会からメーカーにかかったんだかなんだか
わかりませんが、ブレーキオイルの交換をS2000をつかわないで
バキュームゲージを用いた方法でもメーカーはしぶしぶ作業できるという情報を公開しました。
各自動車メーカーが、熾烈な争いをしているのはわかりますが、町工場をおろそかにする
展開を広げていくと、結局自分の首を絞めることになってきます。当然、町工場には
整備振興会という後ろ盾がありますので

と、このように最近の整備事情では専用ツールがないと作業ができないということがたくさんあります。
専用ツールも手軽に手に入るような価格じゃないものばかり。
こういった目に見えない作戦はやめて欲しい限りです。

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コメント

  1. 愛知の事務員 より:

    確かに「囲い」はありますね。
    家でその「囲い」を利用しているのは1名だけです。
    メンテナンスが出来ないので半年毎の点検をしています。
    私はそのディーラーと決別していますので、主なメンテナンスは町工場やカーショップ、
    専用油脂使用時は別ディーラーとしています。
    その町工場はプリウス等のメンテナンス用にTaSCANを使用しています。
    勿論汎用のテスターもあります。
    町工場ならではの知恵と、ディーラーで専用油脂量り売りの利点をうまく利用しようとしています。

  2. MHO より:

    メンテナンスをパックにすると、勧誘をしなくても整備に入庫してもらえます。
    それを業販価格よりも安い値段で末端ユーザーに販売されてしまうと、もはや手も足も出なくなってしまいます。
    メンテナンスパックは確かにお得ですけどね。
    それぞれのいいところをチョイスしていくのが一番経済的ですね。