ワゴンR
MC11S
タイミングベルト交換の依頼があったので
タイミングベルト、ウォーターポンプと各オイルシールを交換しましたのでレポートします
ワゴンR MC11S
タイミングベルト・ウォーターポンプ交換
このMC11Sはタイミングベルトを交換するにはフロントバンパーを外さないと駄目なのでまずはバンパーを外しましょう
続いてインタークーラーを外す
現状はこんな感じ。プラグコードが外れているのは、プラグ交換の依頼もあったためです
補機ベルトがかかっているうちにウォーターポンププーリーのボルト3本を緩めておく
オルタネーターベルトとエアコンベルトを外す
クランクプーリーのボルトはプラグコードを外した状態で
エクステンションに17mmのソケットをつなぎ、ボディに固定してセルモーターの勢いで緩めました
まだまだこんな感じ。エアコンコンプレッサーも邪魔だからステーからはずしておきましょう
続いて登場するのがこのめがね。これがないとひょっとしたらターボを外さないと
作業が出来なくなるかもしれない。
このターボのインレットパイプの奥のネジをこのメガネで外しています。
このパイプが取れないとエンジンマウントにつながるブラケットが外せない。
ブラケットが外れないとタイミングベルトカバーが外せないのです。
外れたタービンインレットパイプ。
続いてエンジンマウントにつながるブラケットを外す。タービンインレットパイプの奥に12mmが3本止まっている。
これを外すためにターボのパイプを外さなきゃいけない。
ジャッキでエンジンをしたから支えておいて、エンジンマウントを外します
エンジンマウント
マウントにつながるぶらけっと。これでベルトカバーが外せる
ウォーターポンプのEリングを外す
タイミングベルトカバーを外して、1番圧縮上死点へ。
このときタイミングベルトの張りがどの程度の強さかをよく覚えておきましょう
テンショナーのネジを緩めてタイミングベルトを外す。
インパクトを持っていない人は、ベルトを外す前にカムのスプロケットのネジを緩めておくのがいいと思う。
ここからオイルシールとウォーターポンプの交換に入ります。
クランクのスプロケットとカムのスプロケットを外す
ウォーターポンプを外します
パッキンを綺麗に剥がして新品をつける
続いてカムのオイルシールを交換
クランクもシールを交換
これで折り返し。スプロケットを取り付ける
タイミングベルトの内側のカバーをつける
スプロケットをつける。テンショナーも新しいものに交換しておく
タイミングマークをずらさないようにベルトをかける
これはカムのマーク
スズキは山と谷の間みたいなところにマークがあってヤダね
クランク
マークがあって、ベルトが掛かったら張りを与える。
このエンジンはエンジンの横からネジを突っ込んでテンショナーに張りを持たせるらしいけれど、
大多数の整備士は感で張りを与えています。
ここで重要なのが、外す前のタイミングベルトの張りの状態。
そして、古いテンショナーを良く見てみること。
古いテンショナーのどの部分にネジが当たったあとがあるか。それらをまとめればある程度の張りが出せます
張りを与えたらクランクを2回転回して問題がないことを確認して、元に戻していきます
じゃんじゃんと復元
順序良く戻していかないとやり直しになることも
このエンジンのポイントはタービンのインレットパイプのネジを緩めることができる工具を持っているかどうか。
これに尽きます
スズキはミッションに穴が開いていて、ドライバーを突っ込むとリングギヤでエンジンの廻り止めができる
クランクプーリーを規定トルクで締め付け
詳しく忘れたけど、98N・m前後くらいじゃないですかね。
ホイールナットと同等くらいの締め付け
ツインカムのF6Aで800~900kg・cmですからね
あとはクーラントを入れてエア抜きして終わり。
MC11SのワゴンRのタイミングベルト・ウォーターポンプ交換でした。
整備指数は4,8時間程度。工賃は依頼すれば35000円オーバーって所だと思います。
部品代をあわせると6万まではかからない作業になってきます。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。