ワゴンR MC22S 4500回転付近でフューエルカットが起こる故障

ワゴンR
MC22S

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エンジンが息継ぎをするという。

試してみたら、急加速をするときに4500回転で息継ぎの症状がでました。

ちなみにこのMC22SはターボでエンジンはK6Aを搭載しているモデルです。

じっくりと観察していくと、普通に負荷を与えていくと息継ぎは起こさないということ。

ニュートラルで空ぶかしをしてみても息継ぎは起こさない。

あくまで症状がでるのは、Dレンジで急加速のアクセルベタ踏みの高負荷を与えたとき。
4500回転で急にエンジン回転が止まる。というかフューエルカットが入るような感じ。

本当にフューエルカットなのか、それとも失火なのかを調査するために診断機をつないでみました。
ちなみにエンジンチェックランプは点かない。過去故障としてノックセンサー異常がでた。

ダイアグを消してみたけれど現在はノックセンサー異常が出ていない。この車両はうちのもともとからのユーザーではないため、
ノックセンサーが交換されているかどうかは定かではない。だけど現時点で異常はでない。

診断機をつないで、データを保存しながら走行するとやはり症状はフューエルカットだった。

息継ぎをする時は、フューエルカットがONとなっていました。

最初は点火系の故障か何かかなとも思ったけれど、ちょっと変わってきた。
タービンも少し怪しいが、まだ異音は出ていないしニュートラルなどでの空ぶかしをしたときに引っ掛かりが一切ないので
とりあえず置いておく。

問題は何でその時にフューエルカットをしないといけないか。ということになってくる。

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一番多いのが2速4500回転あたりでのフューエルカット。

ずっと続くわけではなくて、たまにスムーズに回る時もある。
駄目なときは何度もひっかかることがある。

ちょっと気になったのが回転の上がりがやけに軽い時があるということ。
イメージ的には軽量フライホイールでもつけているようなあんな感じで一気にオーバーレブしそうになることがあるんですよ。

通常ならその前にシフトアップをするんだろうけれど、それが追いつかないようなとき。
回転の上がり方というか過給に問題があるような

ちなみに点火プラグを外してみると、やはりかなり焼けている。
コイルを点検したけれど問題は無し。ダイレクトイグニッションコイルで3個使っています。

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バンパーを外して点検

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真正面に見えるのがターボの過給圧を逃がすためのアクチュエーターになります。
こいつが過度のブーストが掛かったときにソレノイドバルブによって動かされて、

ターボのウエストゲートを開いて過給を逃がす。
だけどこれが上手く働いていないような感じがする

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そうしたら発見

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アクチュエーターにつながるホースが割れている。
どうもこれが怪しい。

とりあえず違うホースをつけてテストをしてみたら症状は治まっていました。

回転もスムーズに上がるようになり、シフトアップも正常に機能している。
どうやらこのホースが破けて、アクチュエーターが正常に動かなかった。

そして、過給圧を適正に逃がせなかったために空燃比がリーンになり燃料カットが起こったと。

走行しているときの振動でこのホースの亀裂が開いたりするから
走行時のみにその現象が起こっているようでした。たかが一本のホースですが、されど一本のホース。

バキュームホースはある程度になったら全部交換するのが望ましいです。

ターボもオイルが漏れてきていて、オイル管理はかなり悪い。

お客さんにその旨伝えて修理を完了しました。

ワゴンRで4500回転付近でフューエルカットが起こる故障でした。

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