先日車検で預かり整備を終えて納車した車が、力がなくなったということで再入庫してきた。
整備したのは後輩で、一発で何が問題か容易に想像がついた。
その車両の整備主任は僕が担当しており、作業内容を覚えているからだ。
恐らく点火ミスを起こしているのだろう。
今まで車検前までには何の問題も無かった。だけど車検に出したら調子が悪くなった。
ということは作業中のミス以外のなにものでもない。
その中でエンジンが不調になりえる項目はプラグの交換しかない。
プラグ交換時にプラグを損傷してギャップがくっついている
プラグコードが抜けかかっている
と、この辺だろう。と思って現車を確認。車はスバルのR2。SOHCのモデルだ。
エンジンをかけてエンジンルームを開けてみると。もう理由が判明。
点火火花がリークしている。
エンジンルームよりパチパチと鳴り響くミスファイヤを起こしリークしている火花。
目視できるほどはっきりとリークしていた。
NO4シリンダーのプラグコードだ。リークしている場所が、根元ではないことから
プラグコードが損傷していると思われる。
とりあえず、持っていたサンバーのプラグコードにつけかえてエンジンの調子を見る。
すると当然だけど症状は治った。他のプラグコードも点検したが、損傷しているのはNO4コードだけだ。
外したプラグコードをよく見てみた
この通り、プラグコードに傷がついていた。
これは固いプラグコードを手で抜かずにペンチなどで引っこ抜く際にできた傷だ。
その証拠に反対側にも同様の傷があった。つまんだという事は間違いない。
整備担当者に問いただすと、
「ペンチでつまんだ」
と言っていた。
リークしたプラグコードでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。