車検切れの車を簡単に判別できるシステムが開発されました。
最初このニュースが流れてきた時も若干触れましたが、ここに来て具体的な運用時期が決まったようです。
2018年からの運用開始ということで、来年ですね。
思った以上に早い段階から採用されますね。最初にニュースが出た時にはシステムがほとんど完成していたっていうことですね。
指定工場で検査員をやっていると、整備振興会の街頭検査に駆り出されることがあります。いわゆるチェーン着脱所などを使って、道を封鎖して車を一台一台チェックします。
外装関係は当然ながら、CO HCテスターまで持ち出す時もあります。
保安基準に適合していない車はその場で整備命令切符を切るのです。当然警察も一緒にいる。陸運支局の検査員が整備命令の切符を発行します。
そんな時たまにいるのが車検切れの車。これはもはや整備命令を超越したNGなので警察にパス。その場で処分となる。
これだけでも相当な効果がある街頭検査。
それがナンバーを照合しただけで車検切れかどうかがわかるようになる。今でもたまにいるんです。実際の話。
お客さんで、知っていながら車検を切れているのに乗っている人とか。こちらからアプローチを再三かけても、知っているの一点張りで向こうの気が向いたらようやく車検に出してくる。
当然そんな車が事故を起こしたらどうなるか?無車検どころか無保険の可能性が高い。自賠責保険だって、車検期間プラス1ヶ月くらいしか加入していないのが8割程度。当然任意保険なんか入ってないでしょう。
事故を起こした当人はまだしも被害者が大変です。相手から賠償させようと思ってもそれが難しい。いくらこちらが100%悪くなくても、相手からしか修理代や治療費を支払ってもらえないとなると、それ相応の保障は受けられないのが現状です。
相手のある板金で、こちらが止まっている時に向こうがぶつけてきたら100−0案件です。通常相手の任意保険からの賠償になると、修理期間中はレンタカーを無料で出してもらえます。
これが、相手が保険を使わないとなると、修理代に加えて代車代金も払ってもらわないといけない。整備工場としてはその相手から請求するのは難しいので、一旦は被害者であるオーナーに請求をします。あくまでも修理する立場ですから。
あとはオーナーが相手から回収できるかどうか・・・。となるわけです。整備工場的には、修理したはいいが修理代が入らないというのは困るので、オーナーから一旦支払ってもらうしかない。
相手が保険を入っていない・もしくは使わないとなると修理する側も相当気を使うのです。
車検が切れているということは、そういうことです。もっと時代が進んでくると、車検を終えていない車は始動できなくなると思います。
その時エンジン車だったとしたら、車検のメモリーを更新しないとエンジンがかからなくなるといった制御を組み込んでくるとかそういうことですね。
引き上げの際に動かすには専用の外部診断機を使わないといけないとか。こういう時代がくるかそれとも、今回開発されたものが効果があるかはもう少し時間を置いてみないとわからないですね。
今までよりはよっぽど良くなると思いますけどね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。