久しぶりにウマをかけるという作業をしました。自分への備忘録としても記事に残しておきたいと思います。
まず180SXのウマをかける場所について
みなさんは車を持ち上げて、ウマをかけたことってありますか?
この作業、初めてやるとき結構おっかないんです。そして意外な事実なんですが実はトラックの方がウマをかけやすい。
ダンプカーとかクレーン車とか。トラックのフレームって下を覗いてみるとわかりますがハシゴみたいな形をしたフレーム形状をしています。
キャビンがあって、そこから後ろまでハシゴ状のフレームがリヤまで伸びている。その上に荷台だったり箱がのっています。
トラックの場合、このハシゴのフレームにウマをかけるのでとてもかけやすいのです。フレーム自体頑丈だしちょっと手を伸ばせばかけられる。
それでは乗用車はどうか?乗用車にウマをかけるのは最初はおっかなびっくりです。理由はその高さまで持ち上げるという恐怖。
タイヤ交換をする時、パンタジャッキなら1輪ずつジャッキアップします。ガレージジャッキなら2輪一気に持ち上げられる。ここにウマをかけていくわけです。
ウマをかけるポイントはどこなのか?これが一番難しい。純正のジャッキアップポイントにウマをかけても大丈夫なのか?これは正解とは言えない車があります。
180SXの場合、ここにウマをかけると曲がります。ジャッキアップポイントなのに曲がる。正確にいうと、ウマにジャッキの凹みと合致するゴムの保護パッドがあれば曲がらない。
平らなクッションゴムだと曲がります。
それではどこにかけるのか?その奥にある凸状のサイドメンバーはどうか?コの字型のフレームがリヤまで伸びてますが、結構硬そう。
だけどここもダメ。ウマをかけると車重でサイドメンバーは潰れていきます。対して強度は持っていません。
それじゃどこにウマをかければいいのか?
フロントはサスペンションメンバーがおすすめです。
このメンバーは強固なので、ウマをかけても変形しません。ちょっと問題があるとしたら、幅があまり取れない点くらい。
ジャッキアップポイントに比べると3分の2程度しか幅が取れない。
ウマをかける場合、できれば上下左右の間隔は広めにとった方が安心です。180SXの場合探したけどこのあたりしかフロントはダメっぽかったです。
リヤも同じくリヤサスペンションメンバー。スタビライザーが取り付けられてるあたりが、平らになっていて左右対称。
ここにちょうどかけられました。
乗用車でウマをかける作業は、初めての車の場合慎重に行ってください。
ウマをかける場所は
・十分な強度を持っているところ
・左右対象な場所で、ウマを左右でかける間隔が広めに取れるところ
・当然平らな部位
あと注意事項として
同じウマを4脚用意したとして、ウマの高さをあらかじめ合わせておきますよね?
左右は同じウマの高さで大丈夫。
ですが上下では車の高さが変わります。例えばフロント側にはウマの高さを3段階にセットしたとします。リヤも同じように3段階目にセットして着座させると、サスペンションメンバーなどだと高さがフロントとリヤで差がでてくる。
この高さは平均になるようにウマの高さを合わせること。
ジャッキアップポイントが強固な車だったら上下でも同じで大丈夫ですが、そんな車って少ないです。ジャッキアップポイントって設定されているくせに、ウマをかけると曲がる車なんて山ほどあります。
車を整備する時に、2柱ジャッキにかけるときもそうですが、僕はサイドシルにはかけないようにしています。
なぜなら曲がる可能性が0ではないから。面倒だけどリフトの脚を伸ばしてメンバーにかましたほうが曲がらなくて安心です。
ホンダなどはサイドシルのジャッキアップポイントが強固に作られているので、リフトアップもその場所で大丈夫です。
メーカーもジャッキアップポイントは間違えにくくて、曲がりにくい。そしてかけやすいように設計してもらいたいです。やはりサイドシルにホンダみたいにかけられれば安心です。
乗用車に初めてウマをかける時は、慎重に行ってください。事前にネットで情報を調べてからの方がおすすめです。
180SXの場合、写真付きでは情報がなかったので記事にしました。
・純正ジャッキアップポイント(サイドシル)はダメ(ウマに凹型のゴムアタッチメントがあれば大丈夫かも)
・サイドシルのちょっと奥にあるサイドメンバーもダメ
・前後サスペンションメンバーにかける
あとおすすめなのは、ウマをかけたとしても、タイヤなどを車と地面の間に置いておく。こうすると万が一ウマが外れても、下敷きになることはありません。
タイヤ交換などならいいんですが、車の下に潜る作業などをする場合はより安全にしておいてください。
この前180SXの作業をしたときは、フロント側の作業をしてる時はウマの間にガレージジャッキ。
リヤの作業をしている時もウマの間にガレージジャッキ。こんな感じでいくつも安全対策をしておきました。
手を伸ばせばできるオイル交換などとは違うので注意してください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。