車検と車検の間に定められている法定点検。これはやらないとまずいということになっていますが、車検と違って受けていなくても走行できなくなる類の点検ではありません。
なので、法定点検を必ず実施している車は半分以下くらいしかないと思われます。実際にうちの工場で算出するとその程度です。
僕ら従業員は必ず実施しています。陸運局からの指導で率先してやりなさい!ということです。ちゃんと点検ステッカーは毎年新しくなってますよ。
話を戻して、12ヶ月点検です。受けたことがない人が半数いるとして、宣伝じみたものになってきますが、この点検かなりお得です。
まず車検と違って最低メニューで行えば15000円程度でできます。車検の工賃と比べても当然安い。しかも車検時って各種法定費用も必要になりますので、どんなに安くても業者を通して車検をすると1台4万弱にはなりますよね?
これが15000円程度でできてしまう。
そして点検の内容ですが、車検とほぼ同じような内容です。きちんとドラムを外してブレーキの各部機能から始まり・漏れや残量も点検します。
劣化している部品があったら相談して交換もできますし、車のコンディションをトータル的に整備士に見てもらうことが可能です。
おそらく1年後や半年後の車検時にどこを直さないと検査に通らないといったことも、整備士から説明を受けられます。
さらには12ヶ月点検を推進している工場では、オイル交換を無料で実施してくれたり、何かしらのメリットが存在します。うちの工場もやはり点検時はオイル料金を格安設定しています。
点検が終わったら内外も洗車します。
これだけパックになってるのが15000円程度からというのは、なかなか魅力的です。
車の中で、この辺は見ておいたほうがいいというポイントが存在します。
エンジンはオイル・水漏れや各ベルトにプラグの状態。
ブレーキは残量や機能、そして漏れなど。
足回りはガタつきがないか、損傷していないか?
あとはバッテリーの状態や灯火類など。このあたりって、実際に使う上で不具合が出てくる箇所ばかりです。それをトータルで現状を見てくれるのが法定点検です。
もしそれでも費用的に心配なら、法定点検時には2日間程度時間をとっておいて、見積もりから依頼すればOKです。
工場側としたら、2日間時間をもらえれば見積もりを出してどこからどこまでやりますか?という提案をじっくり行うことができます。
どうしても1日で返さないといけない車両の場合、部品が間に合わない可能性が出てきますので、2日間時間を見てもらえればきめ細かい作業をやってもらえます。
当然予算がなければ現状を点検してもらってオイル類などの交換に止めておくということもOK。
次回の車検時には整備士も覚えているので、どこを直さないといけないなど仕事もスムーズになります。
法定点検、じつはおすすめの点検なんです。特に中古車を買ったら、ディーラーに点検に出すとその中古車の状態がわかるのでおすすめです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。