僕が今乗っている車は中古車です。10万キロオーバーで廃車になる車を購入しました。エンジンの状態が良くなくて、前のオーナーは乗り換えを決意しました。
面白いからということで、僕はこの車を一桁万円で購入し手を加えています。エンジンは相変わらず異音が激しく状態が思わしくありません。
具体的には満タンにしたエンジンオイルが1000km走行するころには、レベルゲージの満タンから半分以下に減ってしまいます。外部へ漏れ出した形跡はほぼないので、単純にオイル上がりを起こしているということです。
観察をしながら乗ってるので、オイルが1000kmごとに0.5リットル弱補充しないといけないということもわかりました。オイル交換はターボ車でシビアコンディションに該当する使い方をしているので、メーカー指定の2500km付近で行っています。
オイルフィルターも安いものをまとめ買いしたので毎回同時交換をしています。
エンジンをかけてると、マフラーから排気ガスがモクモクと出てくるのがわかります。オイルが燃焼室に入り込んで燃えている証拠です。
オイル消費が激しいこの車には、添加剤を入れたりフラッシングをしたりといろんな試みをしています。
今回思い立ったことは、バイク用のエンジンオイルで硬めの粘度のものを入れたらどうなるのか?試してみました。
目次
バイク用の15W-50で部分合成油
僕が今回入れてみようと思ったのはこちら。カストロールのエンジンオイルです。2輪用に作られた15W-50という高粘度のもの。
何故このオイルを入れてみようかと思った理由は2つあります。
僕が乗ってる車の指定エンジンオイルは5W-30が推奨粘度とされています。この指定されているオイルよりも固い粘度のものを入れたら、オイル消費はどの程度変化するのかを試してみたかった。
そして普通の4輪用では面白くないので、あえてバイク用のものを入れてみることにしました。
車のオイルとバイクのオイルの違いって何か?
わかりやすい表現をすると、エンジンオイルでエンジンとミッションの両方を潤滑しているのがバイク。
車のエンジンオイルは純粋にエンジンのみの潤滑をすればいいわけです。バイクのオイルはエンジンとミッション、更には湿式多板クラッチも保護するようにできています。
つまり、ストライクゾーンが違うわけです。
説明書きを見ると、2サイクルエンジンには使わないでくださいと書いてありますが、車には使用しないでくださいとは記載がありません。
推奨はしないけど4サイクルガソリンエンジンに使っても大丈夫だと、自己責任で交換してみます。
交換後2300km走ってないのにオイルが黒い・・
こちらが古いオイルの状態です。これ、交換してから2300kmほど使っています。それにしてはオイルが黒い・・。先日4500kmで交換した奥さんの車のオイルと同等かそれ以上汚れています。
この前、ヘッドカバーのパッキンを交換しました。エンジン内部はこんな状態でした。オイル焼けがあちらこちらに見られるものの、スラッジが溜まっているほどではありません。
それなのにこれだけオイルが汚れるということは、オイルがちゃんと仕事をしてくれていると前向きにとらえようと思います。
もちろんオイルフィルターも同時交換しています。
途中1リットルくらいは補充してることを考えると、やっぱり汚れてるよなぁと。
このオイルを入れることでどうなるかを想像してみます。
潤滑自体はそれほど心配しなくてもいいかもしれない。でも、粘度が5W-30のものに15W-50を入れるわけですからそちらの方がちょっと心配。
例えば粘度が高い為、外気温が低いとき、油圧の立ち上がりが遅くてエンジンに負荷がかかるかとか。
エンジンのオイルクリアランスに合致しなくて、逆に油膜切れになっちゃわないかとか。
オイルが温まってしまえば大丈夫ですが、始動性から油温があがるまでが心配です。エンジンに変調をきたすようなら他のオイルに入れ替える準備も一応できています。
そもそも15W-50なんていう粘度のオイル、今ほとんど見かけませんから。それこそ90年代のハイパワーターボ時代によく使われていた粘度ですよね。
僕もこの粘度のものを入れていた時もあります。現代の車に入れるとどうなのか?しかもバイク用。
バイク用高粘度オイルを11万キロオーバーの車に入れた結果・・
それでは、バイク用のオイル15W-50という高粘度オイルを走行距離11万キロオーバーのオイル消費が激しいエンジンに入れたらどうなったか?
まず始動一発目で感じたことは、油圧が立ち上がる時間が遅かったという印象があります。
朝一発目の始動って、油圧が立ち上がるまでエンジンが
「ガラガラ」
っていう音を発生していました。このガラガラの時間が長くなった。この間正常に潤滑ができていないだろうということで、若干ドライスタートの時間が長めになってしまうということ。
マフラーの白煙については相変わらず。
燃費も数回給油した限りでは目に見える変化はありません。
今のところ、そのくらいしかわかりません。普通にエンジンは回っていますし、乗ってる限り異音も出ていません。
あとはオイル消費がどの程度変化してくるか。これは1000kmほど走ってから確認をしてみたいと思います。
いずれにしろ、今回のテストはあくまで自己責任で行ってるので真似しないようお願いします。いろいろ試すとわかることもあります。作業はまた後日YouTubeにも上げますので、ドライスタートの音などはそちらで確認して下さい。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。