今新車に充填されているエンジンオイルで、一番低粘度なのは0W-8という粘度になります。
トヨタではヤリス、アクア、シエンタらのハイブリッドに搭載されているM15A。
ダイハツのNAエンジンのKF。
日産、三菱の軽自動車のエンジン。
これらは新車から0W-8という超低粘度オイルを充填してきています。
僕が整備士になったころを振り返ると、10W-30というエンジンオイルがスタンダードでした。
実家には1990年代を駆け抜けた日産180SXがあります。
90年代のハイパワー時代っていうのは、ターボ車に15W-50という粘度のオイルを入れることがよくありました。
ちなみに180SXに新車充填されていたオイルは調べてみると、SG規格の7.5W-30です。
このSR20DETやRB26DETTといったエンジンはチューニングをしてパワーを上げると、オイルも高粘度のものに換えるといった事が行われていた時代です。
当時の整備工場では、汎用オイルとして10W-30のドラム缶を使っていました。
それが、初代ヴィッツやフィットの登場とともに、5W-30という粘度に変わっていきました。
ゼロクラウンやプリウスが登場すると、5W-20という粘度が出てきて、それが0W-20になりました。
そして、そこから0W-16が出て、今では0W-8です。
エンジンオイルがこれだけ低粘度化される理由は、低燃費を実現する為の徹底的なフリクションロスの低減。
エンジンオイル自体の性能向上が挙げられます。
次に出てくるのは0W-5か?とも思いますけど、これ以上低粘度化しても大丈夫なのかと心配になります。
先日、500kmを迎えたうちの新型シエンタ君。
1000km時に初めてのオイル交換をしようと思い、オイルを買いました。
とりあえず買ったのはトヨタ純正の0W-8です。
新車充填されているオイルを20Lで買いました。理由は燃費を計測したら、思いのほか伸び悩んでいたということ。
粘度アップしたらさらに燃費が悪くなると思うので、今よりも外気温が低くなる真冬を迎えるにあたり、純正オイルをいれようかなと。
春先になったら、5W-30位のオイルを入れてみて、その変化を楽しんでみたいと思っています。
今度0W-8というオイルと5W-30というオイルをそれぞれ比較してみる予定です。0W-8は一体どの程度サラサラなのか?
エンジンオイルとエンジンの関係って、すごく興味があるしワクワクする分野ですよね。電気自動車になると、これがなくなるのでさみしい限りです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。