知り合いに
「10万円以下の一桁万円で売ってる車って、買っても大丈夫なの?」
という質問をもらいました。一桁万円の車についてちょっと考えてみます。
僕も一桁万円の車を3台買ったことがあります。1台目はFC3SのRX-7。
僕が2台目に乗り継いだ車です。買った金額は確か8万円。ボディーに小傷があったんですけど磨いてくれて綺麗な状態で売ってもらいました。
しかし、車検が付いていなかったので、自分で不安ながら整備をしてユーザー車検を通した思い入れの深い車です。
2台目はバモスを買いました。
こちらは車体価格は0円で、車検を通して確か7万円くらいで買った。7万円で車検付きになった車ですね。
FCの時にも通じることですが、一桁万円の車というのは通常であれば買うことをおすすめできません。
業者が10万円以下で販売をするとなると、当然元手の下取りは0円ということになります。さらには何が潜んでいるのか全くわからない。
例えば走行距離が10万キロを軽く超えている。エンジンやミッションに不具合を抱えている。さらには、車体が錆びだらけで穴が空いているなどなど。
もし買ったとしても、後々いろんな整備が必要になってくる。
FCもバモスもそうでした。FCはウォーターポンプを交換したし、前後ブレーキパッドも交換した。マフラーも交換しました。走行距離が11万キロくらいしましたが、ロータリーエンジンだったのでタイミングベルトはありませんでした。
今考えるとこのFCはお買い得だったと思います。機械式のLSDは入っていたし、ワタナベのホイールも履いていた。
車体に目立った錆びなどはなかったので、ボディの状態はよかったです。
バモスの方は、山間地で使われていたので、ドアを開けるとフェダー部分が錆び錆びで穴が飽きそうでした。走行距離が10万キロ近かったので、いろんな整備をのちにしました。
タイミングベルト一式交換・ドライブシャフトブーツやタイロッドエンドブーツ・ロアアームボールジョイントブーツ。リーフスプリングのシャックルブッシュ。
さらにはクラッチのOHもやりましたね。前のオーナーは下取り0で違う新車に買い換えたのですが、整備のタイミング的には大掛かりな所ばかり残っていたので、乗り換えたタイミングはよかったんでしょう。
このように、のちに整備が必要とわかっていても買う価値がある車なら買ってもいいと思います。ある種の希少車だったり、ボディーの状態はしっかりしてるので、消耗部品を交換して長く使うという手もあると思います。
そういう覚悟がなければ、車検切れの一桁万円の車はやめた方が無難です。
それでは一桁の車を買ってもいい場合はなにか?
もし予算がどうしてもなくて一桁の車を買わないといけないとき、せめてどこに気をつけるか?これだけ安い車だと、メカニカルに何かしらのトラブルを抱えている物件がほとんどだと思ってください。
それでも買いたいとなれば、ずばり車検期間が長いものを選んでください。
言い方が悪いですけど車検が満了するまで乗るのみ。と考える。車検が1年半くらい残っていれば、10万円で買ったとしても年間は5万円程度だと考えればいいです。
メンテナンスは最低限に止めておいて、コスト的に乗りつぶすこと。ボディの状態がよければのちにちゃんと整備してもいいですけどね。
車検がたくさん残っているという場合をのぞき、修理して乗る覚悟がなければ10万円以下の車はやめておく方が無難です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。