この間同僚がヘッドガスケットを交換していました。ヘッドガスケットの交換作業ははじめてだったらしく、右往左往しながらなんとかガスケットを交換した。
ヘッドガスケットを交換するときに、カムシャフトを外さないと交換が出来ないタイプで、それならばとバルブステムシールなども交換して、結構丁寧な整備をしてあげていた。
バルブもそれぞれきれいに清掃していたらしく、大丈夫かなぁと思っていた。
バルブ周りを綺麗にすると、メカニカルノイズが増えることがよくある。
それはオイル管理がよくないエンジンの場合、スラッジがたまってバルブクリアランスが正常な状態に無いからだ。
こういうエンジンはヘッドを綺麗に掃除すると大体スラッジの分だけクリアランスが広がるから
当然バルブクリアランスを調整しないといけない。
それを忘れていたらしく、タイミングベルトをかけてヘッドカバーをしまって、エンジンをかけたらそのメカニカルノイズのびっくりしたらしい。バルブクリアランスを調整しないと駄目だよと教えてあげたら、一番圧縮上死点はどこ?と聞いてきた。
おいおい。大丈夫か?
どうやらタイミングベルトカバーを外したくないらしい。エンジンはF6Aで、タイミングベルトカバーを外すにはエンジンマウントも外すなど以外に手間がかかるからだ。
もう一人の同僚は、タイベルカバーを緩めて隙間からカムのスプロケットのアイマークを探せば良いと言っていた。そんなことをしなくてもヘッドカバーをあけた状態であわせりゃいいじゃん。
でもクランクプーリーの0度マークをあわせるのは分かるけれど、一周目か二周目かがわからないと。
4サイクルだから720度で、全ての工程が終わる。圧縮上死点のほかには排気上死点がある。
ということだ。ヘッドカバーを開けて、圧縮上死点か排気上死点かを見分けられないというのだ。圧縮上死点っていうのは、吸入も排気も両方のバルブを押していない状態。つまりカムがちょうどロッカーアームとベースサークルでぶつかっているはずだ。
もっと簡単に言うとカム山がロッカーアームと接触していない方が圧縮上死点だ。
3気筒のSOHCに頭を抱える現役整備士達。これから3気筒はどんどん増えていくと思うよ
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。