うちのお客さんの中に、ツワモノがいます。
具体的に何がツワモノなのかっていうと、オイル交換の目安を油圧の警告灯が点灯したタイミングで来る人です。
いわゆるオイルランプが点灯したらオイル交換に来るおじいちゃん。もちろんオイルが減ってるのは本人も承知の上。
K6A搭載のエブリィですが、ドレンボルトを外すとほぼオイルは出てこない状態になります。
そうなってからオイル交換に来る。確信犯的なツワモノです。
いつ壊れてもおかしくないから早く来てくださいねと言っても、本人はオイルランプを目安に来店。
どれだけ注意喚起を施しても、このスタイルを変えてくれないので、困っています。
3000km走るまでにオイルランプが点灯してしまう。量を考えると、1000km走行すると1リットル近く減っていることになりますね。
今の車って、スタンダードなオイルは0W-20や5W-30です。0W-16や0W-8なんて言うのもありますが、国産車であれば5W-30のオイルは粘度が硬い部類に入ります。
例えば0W-20と5W-30の両方を使えるエンジンで、オイル消費が激しいエンジンには、粘度の硬いオイルをチョイスしたほうが減りは遅くなります。
これは、僕自身の車で実験をしてデータを取りました。ダイハツのKFエンジンですが、オイル粘度を純正指定よりもはるかに硬い15W-50というものを入れたら減りにくくなりました。
オイル消費が激しくなってきたら、純正で使用可能な上限の硬い粘度のオイルに切り替えるのがまず試せる手段です。
あとはもちろん次回のオイル交換時期が来る前に、オイルを補充するという選択肢もあります。
VWの純正オイルは超ロングライフをうたっています。しかしメーカーは、オイルの消費については当たり前のことなので、途中で量の確認と補充だけはしっかりしてほしいと訴えています。
そうすることで、純正オイルを長く使って、結果的にオイル交換の費用を削減できるというものです。
しかし、補充用エンジンオイルっていうものも販売されています。
この継ぎ足し用オイルって、やはり硬いオイル粘度になっています。
でも継ぎ足しを目的としているオイルってどうなのかなって。個人的には思います。
というのも、入れているオイルとグレードと粘度がちがいます。オイルってできれば混ぜない方がいいわけです。
継ぎ足し用オイルって、もともとそれが入ってるわけじゃないから、量のつじつま合わせになっちゃうよなと。
だったら、オイル交換時にいれたオイルをすこし余計に取っておいて、途中で継ぎ足しするのがベストです。オイル交換したお店に1L缶などで余計にいれてもらえば済む話。
それよりも、注ぎたし用の添加剤を入れたほうがいいんじゃないかと思います。
このKUREのスーパーオイル補充液は、オイルを補充するのもそうですが、今入ってるオイルの性能を回復させる機能もあります。
どうせ入れるのなら、こういった添加剤をつかうのもいいんじゃないかと僕は思います。
僕自身は4L缶でオイルを購入していたり、今では20L缶で買ったので、オイル交換したオイルと同じものを補充するようにはしています。
オイル消費が激しい場合、まずは粘度を硬いものを入れてください。それでも減るのなら継ぎ足しですね。
粘度が固いとステムシールから吸い込まれにくくなったり、シリンダーの油膜も厚くなるので、燃焼室へ入りにくくなるから減りにくくなるということです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。